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2009年5月 8日

桐【きり】の名前で、きりきり舞い?

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 キリ(桐)は、日本の文化に欠かせない樹木ですね。桐箪笥【きりたんす】などの、高級な家具に使われます。花も美しいですね。ちょうど今ごろ、紫の花を咲かせます。
 けれども、キリは、日本在来の植物ではありません。原産地は、中国だといわれます。日本に入ったのは、平安時代以前です。今では、各地で野生化しています。
 日本でキリが生えるのは、人の手が入った場所です。本当の山奥にはありません。外来の植物だからです。その割には、日本の勲章や硬貨などの紋様にされていますね。
 キリは、長らく分類が混乱した種でした。「ゴマノハグサ科に属する」説と「ノウゼンカズラ科に属する」説とがありました。最新の研究によれば、どちらでもないようです。キリは、独自のキリ科に属するとされます。
 日本には、「○○ギリ(桐)」という名の植物が多いです。アオギリ、アブラギリ、イイギリ、ハリギリなどです。これらはみな、キリの仲間なのでしょうか?
 違います。これらの「○○ギリ」は、キリとは遠縁です。紛らわしいですね。
 例えば、アオギリ(梧桐)は、アオギリ科、またはアオイ科に属するとされます。アブラギリ(油桐)は、トウダイグサ科に属します。イイギリ(飯桐)は、イイギリ科、またはヤナギ科です。ハリギリ(針桐)は、ウコギ科、またはセリ科とされます。
 なぜ、こんなに「○○ギリ」が多いのでしょうか? どうやら、背が高く、葉の形がキリに似た樹木は、みな「○○ギリ(桐)」にされたようです。日本人は、桐好きですね。
 ところが、漢字の「桐」は、本来、別の植物を指しました。アオギリです。
 アオギリも、古い時代に中国から、日本に入ったといわれます。その時、キリとアオギリとの名前が、取り違えられたようです。このため、中国でアオギリについて言い伝えられたことが、日本ではキリの言い伝えとなっていることがあります。
 中国では、古来アオギリが、尊い木とされました。日本でキリが尊ばれるのは、アオギリと間違われたからです。勲章や硬貨の紋様にされたのもこれが理由です。キリにとっては、ありがたいことだったでしょうか。



図鑑↓↓↓↓↓には、キリ(桐)が載っています。また、アオギリ(梧桐)、アブラギリ(油桐)、イイギリ(飯桐)、ハリギリ(針桐)も載っています。
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 過去の記事でも、分類が混乱している種や、他種と紛らわしい種を、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 ワラジムシとダンゴムシとは、どう違う?(2008/11/03)
 ギンブナ(銀鮒)の種名は、大混乱中(2008/10/27)
 夏の海のカモメ? いえ、アジサシです(2008/08/13)
などです。

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