2009年5月22日
日本の「まだらの紐【ひも】」は、無害です
英国の作家、コナン・ドイルの推理小説に、『まだらの紐』があります。シャーロック・ホームズが活躍する話です。この作品に登場する『まだらの紐』の正体が、謎解きの鍵です。この謎解きを知りたくない人は、この先を読まないで下さい。
結論を書けば、「まだらの紐」は、毒蛇でした。作品中では、「咬まれると即死する、インドのまだら模様の毒蛇」とされています。これは、架空の毒ヘビです。
この小説のためか、まだら模様のヘビは、印象が悪いですね。まだらのヘビは、すべて毒ヘビだと思う人も、多いようです。それは誤りです。まだら模様のヘビは、世界中に、何百種もいます。けれども、毒があるのは、一部です。
日本にも、まだら模様のヘビが、何種か分布します。中に、その名もマダラヘビ属というグループがいます。この属のヘビも、有毒と思われがちです。実際には、無毒です。
日本のマダラヘビ属には、アカマタ、アカマダラ、シロマダラの三種がいます。どれも、まだら模様の種です。これらのうち、日本の本土で見られるのは、シロマダラです。名のとおり、白黒のまだら模様のヘビです。むろん、毒はありません。
シロマダラは、「幻のヘビ」と呼ばれることがあります。目撃例が少ないからです。しかし、絶滅寸前かといえば、そういうわけではないようです。
どういう理由でか、シロマダラは、人目につくことが少ないのですね。夜行性だからではないかといわれます。はっきりした理由は、わかりません。個体数が少ないからというより、生態がわからないために、出会う機会が少ないようです。
シロマダラは、他のヘビや、トカゲを食べます。わかっている生態は、それくらいです。
シロマダラに限らず、ヘビには、生態が未解明のものが、多いです。このため、さまざまな迷信があります。前記の『まだらの紐』にも、そんな迷信が出てきます。
『まだらの紐』には、毒蛇をミルクで餌付けする描写があります。これは、欧米の迷信を踏まえたものです。欧米には、「ウシやヤギの乳を、ヘビが吸う」という迷信があります。日本人には、ぴんと来ない話ですね。文化が変われば、迷信も変わるものです。
図鑑↓↓↓↓↓には、マダラヘビ属のアカマタとシロマダラが掲載されています。
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インターネット生物図鑑-zukan.net-
http://www.zukan.net
ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、日本のヘビを取り上げています。シロマダラと同じ、マダラヘビ属のアカマタも取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
日本に、大蛇はいるか?(2008/09/26)
春と秋しか行動しない? ジムグリ(2007/09/17)
人に化ける蛇(ヘビ)? アカマタ(2007/08/20)
などです。
松沢千鶴
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