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2009年6月12日

ハコネウツギは、箱根には生えない?

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 生き物の名前には、地名が付くことが、よくありますね。普通は、その生き物が産する土地の名を付けます。植物のハコネウツギ(箱根空木)は、その一種です。
 と書くと、「あれ?」と思う方がいるでしょう。「ハコネウツギは、名に反して、箱根山には自生しない」といわれるからです。
 じつは、少数ですが、ハコネウツギは箱根山に自生するようです。「ようです」と書くのには、二つの理由があります。
 一つは、ハコネウツギには、似た種が多いからです。ハコネウツギが属するタニウツギ属は、どの種も互いに似ています。加えて、同種内でも、変異が多いです。そのうえ、同じタニウツギ属ならば、違う種の間でも、簡単に雑種ができます。
 これでは、種の見分けは、難しいですね。ハコネウツギにそっくりでも、それが本当にハコネウツギなのかどうか、慎重に確認しなければなりません。
 もう一つの理由は、ハコネウツギが、よく栽培されるからです。花が美しいためですね。
 栽培される種は、分布を調べるのが難しいです。ある場所に生える植物が、自然分布するものなのか、人間が植えたものなのか、あるいは、栽培されたものから勝手に殖えたのか、見分けるのは困難です。
 ハコネウツギが箱根に自生するとしても、圧倒的に箱根に多いわけではありません。なぜ「箱根」の名が付いたのかは、不明です。
 なお、ハコネウツギを含むタニウツギ属は、ウツギ(別名ウノハナ)とは、遠縁です。タニウツギ属は、タニウツギ科、もしくはスイカズラ科に含まれます。ウツギが属するウツギ属は、アジサイ科、もしくはユキノシタ科です。
 タニウツギ属は、東アジア(主に日本)で進化したグループです。同種内に変異が多かったり、簡単に種間雑種ができたりするのは、「今、盛んに種が分化している(進化している)最中だから」と考えられています。ハコネウツギにも、匂いが強いニオイウツギなどの変種が、いくつかあります。私たちは、進化を目撃しているといえますね。



図鑑↓↓↓↓↓には、ハコネウツギが掲載されています。
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 過去の記事で、ハコネウツギと名前が紛らわしいウツギ(別名ウノハナ)を取り上げています。また、ハコネウツギと近縁なスイカズラも取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
卯月【うづき】に咲くから、ウノハナ?(2009/05/15)
スイカズラの漢字名は、なぜ「忍冬」?(2007/12/17)

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