2009年6月19日
ゴンズイの名の由来は?
ゴンズイという名の植物があります。樹木の一種です。魚にも、同じ「ゴンズイ」という種名のものがいます。なぜ、植物と魚で、同名の種がいるのでしょうか?
この謎を解くには、「ゴンズイ」という言葉の語源を、探る必要があります。ところが、この語源が、わかっていません。より正確に言えば、諸説があります。けれども、定説がありません。決定的な証拠に欠けるからです。
俗に言われるのは、「ゴンズイとは、役立たないものを指す」説です。でも、この説は、信憑性に欠けます。植物のゴンズイも、魚のゴンズイも、人間の役に立つからです。
魚のゴンズイは、食用になります。植物のゴンズイは、果実が薬用になります。ゴンズイの果実は美しいので、観賞用に植えられることもあります。
どうやら、魚のゴンズイと、植物のゴンズイとは、語源が違うようです。同名になったのは、偶然でしょう。「役立たない」説は、後からのこじつけだと思います。
植物のゴンズイには、方言名が多いです。中には、イヌノクソ、クサギ、ネコノクソノキなど、ひどい名前があります。こんな名が付いたのは、木材が臭いためです。
臭さのために、ゴンズイの木材は、ほとんど使われません。それを逆手にとって、魔除けにされることはあったようです。「臭い木を焚けば、魔物も逃げる」と思われたのでしょう。センダン、トベラなど、他の魔除けの木と共通する方言名があります。
ゴンズイの枝を、春先に切ると、樹液があふれるといいます。このことから、アメフリノキ、ショウベンノキなどの方言名もあります。
ゴンズイの若葉は、食用になります。「臭いのに、食べられるのか?」と驚きますよね。普段の食べ物ではなく、飢饉【ききん】の時など、緊急時の食べ物だったようです。「役に立たない」どころか、いろいろ役に立つ木ですね。
植物のゴンズイは、ミツバウツギ科ゴンズイ属に属します。ゴンズイ属には、ゴンズイ一種しかありません。世界的には、珍しい植物です。分布域は、東アジアだけです。「臭い」などと言わず、もっと研究対象にされていい植物でしょう。
図鑑↓↓↓↓↓には、植物のゴンズイが掲載されています。
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ぜひご利用下さい。
過去の記事で、ゴンズイと同じく、魔除けにされた木を取り上げています。また、方言名で「ゴンズイ」と呼ばれることがある植物も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
卯月【うづき】に咲くから、ウノハナ?(2009/05/15)
キブシ、キフジ、どちらが本当?(2009/02/27) ※キブシの方言名の一つに「ゴンズイ」があります。
扉【とびら】に挿すトベラの木?(2007/01/29)などです。
松沢千鶴
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