2009年6月29日
勘違いで名が付いた? ブッポウソウ
生き物には、鳴き声から、名前が付けられることがありますね。「カッコウ」や「ツクツクホウシ」などです。「ブッポウソウ」も、その一種です。
と書くと、「それは違うのでは?」という方が、きっといるでしょう。
正式な日本語名を「ブッポウソウ」という鳥は、確かにいます。けれども、その鳥は、「ブッポウソウ」とは、鳴きません。別の鳥の鳴き声が、この鳥のものだと、勘違いされたのですね。実際に「ブッポウソウ」と鳴くのは、コノハズクという鳥です。
なぜ、こんな間違いが起こったのかは、不明です。ブッポウソウと、コノハズクとは、まるで似ていません。分類上も、遠縁です。ブッポウソウは、ブッポウソウ目【もく】ブッポウソウ科に属します。コノハズクは、フクロウ目【もく】フクロウ科です。
コノハズクと区別するため、正式な種名ブッポウソウは、「姿のブッポウソウ」と呼ばれます。コノハズクは、「声のブッポウソウ」です。
姿のブッポウソウは、日本では、夏鳥です。春、日本に来て、夏に繁殖します。秋になると、飛び去ってしまいます。行き先は、東南アジアなどの、南の国です。
姿のブッポウソウは、美しい鳥です。羽毛の色は、瑠璃色【るりいろ】がかった濃い青です。嘴【くちばし】と脚が、赤いです。南方系の鳥、という感じがします。
見た目どおり、ブッポウソウ科の種は、みな南方系です。暖かいところが好きなのですね。同じ科では、ブッポウソウと、ニシブッポウソウだけが、温帯で繁殖するようです。ニシブッポウソウは、ヨーロッパなどで繁殖します。日本には分布しません。
他のブッポウソウ科の鳥たちは、アフリカや、インドなどで繁殖します。日本のブッポウソウと、ヨーロッパなどのニシブッポウソウは、開拓者ですね。ブッポウソウ科にしては、寒い地域に進出しています。その点で、この二種は、貴重な種といえます。
残念ながら、日本のブッポウソウは、数が減っています。しかし、巣箱をかけることで、数が増えたという報告があります。こんな報告が、増えるといいですね。
図鑑↓↓↓↓↓には、「姿のブッポウソウ/ブッポウソウ」も、「声のブッポウソウ/コノハズク」も掲載されています。
![]()
インターネット生物図鑑-zukan.net-
http://www.zukan.net
ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、日本の夏鳥を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
憧れの鳥か? 妖怪か? アカショウビン(2008/10/06)
アマツバメは世界最速の鳥?(2007/10/15)
オオルリは瑠璃色【るりいろ】じゃない?(2007/8/3)などです。
松沢千鶴
パーマリンクhttp://blog.zukan.net/blog/2009/06/29-629_3.php
トラックバックhttp://blog.zukan.net/MovableType4/mt-tb.cgi/5374
コメント