2009年7月 4日
カワゴンドウの危機と、コウモリの新種
哺乳類について、二つのニュースがありました。良いニュースと悪いニュースです。
先に、悪いニュースを片付けてしまいましょう。カワゴンドウというイルカの一種が、東南アジアのメコン川で絶滅の危機にあります。
カワゴンドウは、河川の河口付近や海岸近くの海に棲みます。日本には、分布しません。インドや東南アジアに分布します。名前に「河」と付きますが、カワイルカの仲間(カワイルカ上科【じょうか】)ではありません。マイルカ科に属します。
河川や海岸近くの海は、人間の活動が盛んですね。カワゴンドウにとっては、これが不運でした。人間による環境汚染が進んだのです。このため、生まれたばかりの子イルカが、次々に病死しています。子どもが育たなければ、種が絶滅するのは、明らかですね。
カワゴンドウは、メコン川以外にも、広く分布します。けれども、メコン川以外でも、絶滅の危機にあるところが多いです。根本的な対策としては、汚染を除去するしかないでしょう。対策が取られる前に、絶滅しないことを祈ります。
メコン川のカワゴンドウのニュースは、以下にあります。
メコン川のイルカ、絶滅寸前 70頭前後とWWF(北海道新聞 2009/06/18)
メコン川の淡水イルカ、水質汚染で絶滅寸前 WWF(AFPBBニュース 2009/06/18)
過去の記事でも、絶滅に瀕したイルカや、淡水に棲むイルカを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
揚子江【ようすこう】に、イルカはいるか?(2008/06/24)
イルカは淡水で暮らせない?(2007/09/05)
伊勢湾のスナメリが危機に?(2007/06/12)
などです。
もう一つは、良いニュースです。インド洋のコモロ諸島で、新種のコウモリが発見されました。日本語名は、「アレンユビナガコウモリ」となりそうです。ラテン語の学名は、Miniopterus aelleniです。これらの名は、まだ正式なものではないかも知れません。
「アレンユビナガコウモリ」は、ヒナコウモリ科ユビナガコウモリ属に属します。この新種は、日本にはいませんが、近縁な種が日本に分布します。ユビナガコウモリなどの種です。同じユビナガコウモリ属に属します。
この新種の特徴は、とても小さいことです。体重が5gしかありません。5kgではありませんよ。「5グラム」です。ヒトの親指ほどの大きさです。
こんなに小さいのに、「アレンユビナガコウモリ」は、世界最小のコウモリではありません。世界最小と言われるのは、キティブタバナコウモリという種です。この種の体重は、1.5g(!)です。タイに分布する種です。
今回の新種は、マダガスカルにも分布するそうです。今後のニュースにも、注目ですね。
「アレンユビナガコウモリ」のニュースは、以下に載っています。
親指大のコウモリ、新種と判明(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース 2009/6/30)
シーラカンスの島に、新種の小さなコウモリ(Cryptomundo 2009/6/25)※英文ですが、新種コウモリの画像が、いくつか見られます。
図鑑↓↓↓↓↓には、「アレンユビナガコウモリ」と近縁なユビナガコウモリが掲載されています。
![]()
インターネット生物図鑑-zukan.net-
http://www.zukan.net
ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、新種のコウモリや、今回の新種と近縁なユビナガコウモリなどを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
メコン川の流域で、千種以上の新種を発見(2008/12/18)
米国で、コウモリが、謎の大量死(2008/05/12)
コウモリと共存しよう、引越し大作戦(2008/04/28)
などです。
松沢千鶴
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