2009年7月24日
ネムノキは、本当に眠る?
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ネムノキ(合歓の木)の花が、咲く季節ですね。この木は、薄紅の、糸のかたまりのような花を咲かせます。あの糸のようなものは、花の雄【お】しべです。
なぜ、ネムノキの雄しべは、あんなに長いのでしょうか? 花粉を運んでもらいやすいように、です。ネムノキの花粉を運ぶのは、昆虫のガ(蛾)だと考えられています。
ガの多くは、夜に活動します。ですから、夜でも見えやすい花が有利です。薄い色の長い雄しべは、暗い中でも目立つでしょう。
また、ガの仲間は、ストローのような長い口を持ちます。このため、蜜を吸う時には、花より少し離れていることが多いです。近づかなくても、蜜まで口が届くからですね。これでは、ガの体に、花粉を付けてもらうことができません。
そこで、ネムノキの花は、雄しべを長くしました。こうすれば、蜜を吸う時、ガの顔に、雄しべが触れます。雄しべから、花粉が、ガの顔に付くわけです。
ネムノキは、夜、葉が閉じることで有名ですね。ネムノキという名も、そこに由来します。葉が閉じる様子を、「眠っている」と見ました。ネブノキ、ネブタなどという方言名もあります。なぜ、ネムノキの葉は、夜に閉じるのでしょうか?
これも、ガに花粉を運んでもらうことと、関係があるようです。夜、葉が開いたままでは、暗いシルエットになって、花が隠れてしまうでしょう。「繊細【せんさい】な花が目立つように、葉が閉じるのでは」と考えられています。
一般的には、ネムノキは、マメ科に属するとされます。しかし、マメ科としては、花の形が特異です。普通のマメ科植物は、蝶形花【ちょうけいか】と呼ばれる形の花です。スイートピーなどの花の形ですね。ネムノキの花は、まったく形が違います。
このために、ネムノキは、マメ科ではなく、独自のネムノキ科に分類されることもあります。どちらに分類すべきか、まだ確定していません。
生態を表わす点でも、言葉の響きの点でも、ネムノキとは、良い名だと思います。漢字名の「合歓」も良いですね。上品な色気を感じます。
図鑑↓↓↓↓↓には、ネムノキが掲載されています。
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インターネット生物図鑑-zukan.net-
http://www.zukan.net
ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、ネムノキに近縁なマメ科の植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
エニシダは、魔女の帚【ほうき】になる?(2009/04/06)
エイズの薬になる? アフリカの植物たち(2006/12/30)
節分に豆(ダイズ)をまくのはなぜ?(2006/1/23)
などです。
松沢千鶴
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