2009年11月23日
別名がいっぱい、イタドリ
イタドリという草を御存知ですか? 日本に住んでいる人ならば、必ず目にしているはずです(北海道の一部を除きます)。道端や空き地によく生えます。
日本では、平凡な植物の一種です。普通の人は「雑草」として、見逃しているでしょう。
歴史的に、この草は日本人にとても親しまれてきました。食用にされ、薬用にされ、子供の遊び道具にされました。春の新芽が食用になり、根が薬用になります。
現在でも、地方によっては食用にしています。大量に食べるには、あく抜きが必要です。少量ならば、生【なま】で食べても大丈夫です。
この草には、別名が非常に多いです。親しまれたがゆえですね。地方ごとに、いろいろな名が付けられました。私が知るだけでも、百以上の別名があります。
主な方言名を挙げてみましょう。イタドリという名を知らなくても、以下の名の中に、「それなら知ってる!」というものがあるかも知れません。
イタズリ、イタンボ、サシドリ、スイスイ、スカンポ、スッポン、タケスイバ、タジッポ、ダンジ、タンポコ、ハータナ、ハータネ、ポンポンなどです。
御存知の名はありましたか? いかにも子供がつけそうな名が多いですよね。
ややこしいのは、他種の植物と同じ名が混じることです。特に、正式種名をスイバという植物と混同されます。スイバにも、スイスイ、スカンポという別名があります。スイバも道端に生える草です。イタドリと同じく食べられます。
イタドリの漢字名は、「虎杖」です。これで、イタドリと読みます。妙にいかめしくなりますね。なぜ、「虎」かといえば、イタドリの若い茎に縞【しま】模様があるからです。
『枕草子』に、「虎杖」が登場します。清少納言も『枕草子』の中で、「見た目がそれほどでもないのに、この漢字名は大げさだ」と言っています。
スカンポといえば、『すかんぽの咲く頃』という童謡がありますね。「土手のすかんぽ、ジャワ更紗【さらさ】」という歌いだしです。この歌の「すかんぽ」がどの種を指すのかは、わかっていません。スイバ説とイタドリ説が拮抗しています。
図鑑↓↓↓↓↓には、イタドリが掲載されています。
イタドリと同じく、スカンポと呼ばれるスイバも載っています。
インターネット生物図鑑-zukan.net-
http://www.zukan.net
ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、別名が多い植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ゴンズイの名の由来は?(2009/06/19)
センダン(栴檀)とは、どんな植物?(2009/05/04)
謎の植物、茱萸【しゅゆ】とは?(2008/09/01)
などです。
松沢千鶴
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