2010年3月 5日
ボケの果実は、なぜ少ない?
![]()
生き物の中には、変わった名前のものがいますね。植物のボケ(木瓜)は、珍名さんのうちに入るでしょう。ボケというのが正式な日本語名(標準和名)です。
ボケは、古くから園芸植物として栽培されてきました。原産地は中国です。日本には、平安時代に入ったと考えられています。その頃から、美しい花を愛でられました。
ボケとそっくりな別種として、クサボケ(草木瓜)があります。こちらは、日本原産です。ボケと同じく、バラ科ボケ属に属します。やはり、園芸植物として栽培されます。
ボケもクサボケも、低木です。草ではありません。どちらの種も草と見まごうほど、小さな木ですね。クサボケのほうが全体的に小さいです。
ボケや、クサボケは、枝が見えなくなるほど、びっしりと花を付けます。なのに、果実は、それほど多くありません。どう考えても、無駄花が多いですね。なぜでしょう?
これには、二つの原因があると考えられます。一つは、ボケとクサボケの花には、雄花と両性花が混じることです。雄花は、果実になりません。花粉を出すだけの花です。
もう一つは、花粉の運び手の問題のようです。ボケやクサボケの花は、都合の良い花粉の運び手を、見つけられていないらしいのです。
ボケやクサボケが咲くのは、昆虫が少ない早春です。チョウやミツバチは、ほとんどいません。昆虫に花粉を運んでもらうなら、寒さに強いハナアブの類でしょう。
ところが、昆虫を花粉の運び手とすると都合が悪いことがあります。ボケやクサボケの花には、蜜が多いのです。昆虫は、すぐに満腹してしまいます。体が小さいですからね。これでは、多くの花から花へ、花粉を運んでもらいにくいです。
では、ボケやクサボケの花粉を運ぶのは、昆虫以外の動物でしょうか? 日本で、考えられる花粉の運び手としては鳥がいます。メジロやヒヨドリは、よく花を訪れますね。
しかし、ボケやクサボケは低木です。これでは、鳥は訪れにくいでしょう。地上には、鳥の敵が多いからです。敵に襲われやすいところには、来たくないはずです。
自然の中でボケやクサボケは、どうやって殖えていたのでしょうか? 謎です。
図鑑↓↓↓↓↓には、植物のボケ(木瓜)が掲載されています。
![]()
インターネット生物図鑑-zukan.net-
http://www.zukan.net
ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、植物の花粉の運び手について、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ネムノキは、本当に眠る?(2009/07/24)
咲いた、咲いた、チューリップ(2009/04/13)
ロウバイ(蝋梅)の花に来るのは、誰?(2009/02/02)
などです。
松沢千鶴
パーマリンクhttp://blog.zukan.net/blog/2010/03/05-35_2.php
トラックバックhttp://blog.zukan.net/MovableType4/mt-tb.cgi/5661
コメント