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2010年3月12日

ヨーロッパ独りぼっち? レンギョウ

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 早春の花が見られる季節ですね。レンギョウは、日本の早春の花として有名なものの一つです。公園や庭によく植えられています。
 レンギョウ属の種は、東アジアに広く分布します。日本にも在来種があります。ヤマトレンギョウとショウドシマレンギョウです。どちらも日本固有種です。
 日本の公園などにあるのは、これらの日本固有種でしょうか? 違います。
 植えられるレンギョウは、多くが人工的に作られた栽培品種です。複数の野生種を、交配したものです。元になったのは、中国や朝鮮半島原産のものです。
 ややこしいことに、レンギョウ属の中にレンギョウという種名の種があります。種名レンギョウは、中国原産です。同じく中国原産の種としてシナレンギョウがあります。朝鮮半島を原産地とするのはチョウセンレンギョウです。
 種名レンギョウとシナレンギョウ、チョウセンレンギョウが、栽培品種の源になりました。日本で普通に見られるのは、この三種のどれか、もしくは、これらの交配種です。
 では、ヤマトレンギョウやショウドシマレンギョウは、どこにあるのでしょう?
 ショウドシマレンギョウは、名のとおり、瀬戸内海の小豆島に自生します。ヤマトレンギョウは、私の知る範囲では、岡山県の一部にしか自生しません。どちらの種も、ごく限られた地域にあるだけです。このため、絶滅が心配されています。
 レンギョウ属の分布には、謎があります。ほとんどの種が東アジアにあるのに、一種だけ、ヨーロッパに分布するのです。セイヨウレンギョウという種です。
 セイヨウレンギョウは、東ヨーロッパの一部(バルカン半島)にだけ分布します。近隣には、近縁種はありません。広大なユーラシア大陸の東端と西端に、飛び離れて分布するわけです。なぜ、こんな分布なのかはわかっていません。
 レンギョウ属の分布は、彼らが進化してきた道筋と関わりがあるでしょう。彼らが地球に生まれた頃には、大陸が、現在とは違う形だったといわれます。レンギョウ属を調べれば、何千万年も昔の地球の様子がわかるかも知れません。


図鑑↓↓↓↓↓には、シナレンギョウが掲載されています。
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ぜひご利用下さい。

 過去の記事でも、分布に謎がある生き物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
生き別れの親類が再会? ヤマボウシとハナミズキ(2008/05/19)
大山椒魚(オオサンショウウオ)は冬眠しない?(2007/02/05)
氷河期の生き残りキタサンショウウオ(2005/11/07)
などです。

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