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2010年5月14日

アヤメ? いえ、カキツバタです

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 アヤメの仲間は、日本人に好まれる花ですね。和歌に詠まれることも多いです。ただし、古代の「あやめ」は、現在のアヤメとは違う植物を指すことがありました(「五月五日は、あやめの節句」(2007/04/30)を参照して下さい)。
 確実に現在のアヤメの仲間で、古代から歌われるのはカキツバタです。万葉集に、カキツバタを詠んだ歌が、七首、載ります。万葉集の時代(奈良時代)や平安時代には「かきつはた」と、濁音なしで呼ばれていたようです。
 カキツバタとアヤメとはそっくりですね。でも、大きく違う点があります。
 カキツバタは、アヤメ科のうちで最も湿った所を好みます。根もとが水に浸るような所(沢や沼地)でないと自生しません。対して、アヤメは、乾いた地面に生えます。
 ハナショウブなどと並びカキツバタは、古くから栽培されてきました。花を観賞するためです。江戸時代の前期には、すでに十を越える品種がありました。
 そのわりに、カキツバタの栽培品種を見ることは少ないですね。ハナショウブ園は、日本各地にあるのに、カキツバタ園はあまり聞きません。私が調べた範囲では、「かきつばた園」は、日本に二箇所しかありませんでした(植物園内のものを除きます)。
 この理由は、「江戸時代後期にハナショウブが人気になったから」のようです。似た花なので、ハナショウブに人気を取られてしまったのでしょう。このため、作出されたのちに、消えてしまった品種もあると考えられます。
 それでも現在、カキツバタの栽培品種は、約七十あるそうです。中には、江戸時代前期から生き残ってきたらしい品種もあります。カキツバタは、日本の誇る園芸植物ですね。品種により、青紫、赤紫、白、青白まだら、水色などの色があります。
 これらの品種が、一同に見られるカキツバタ園はあるのでしょうか? 残念ながら、ないようです。そのような場所が、あってもいいでしょう。古典園芸植物は、文化遺産の一つです。奈良時代からほとんど名が変わらない植物など多くはありません。


図鑑↓↓↓↓↓には、カキツバタが載っています。
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ぜひご利用下さい。

過去の記事で、カキツバタと同じアヤメ科の種を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
じつは外来種です、キショウブ(2009/04/24)
五月五日は、あやめの節句?(2007/04/30)
端午の節句に欠かせない菖蒲(ショウブ)(20060/4/21)
などです

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