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2010年6月18日

「かおばな」の正体は、ヒルガオ(昼顔)?

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 今回は、万葉集に登場する植物を紹介しましょう。「かおばな(容花)」です。旧かな遣いでは、「かほばな」ですね。この花は、現代では、何という植物でしょう?
 この花の正体は、いろいろと議論されてきました。主な説を以下に挙げますね。
1)特定の種名ではなく、単に「美しい花」という意味。
2)カキツバタ説。
3)オモダカ説。
4)ムクゲ説。
5)アサガオ説。
6)ヒルガオ説。
 有力なのは、1)、2)、4)、6)の説です。万葉集の歌からすれば、美しく、目立つ花だったことは間違いありません。2)のカキツバタには、現代の日本で「かおばな」という別名があります。これが、有力とされる理由の一つです。
 5)のアサガオは、奈良時代(万葉集が編纂された時代)には、日本になかった可能性が高いです。このため、有力候補から脱落します。当時、「あさがほ」などと「かほ」の付いた名で呼ばれたのは、ムクゲやヒルガオだといわれます。
 現在では、万葉集の「かおばな(かほばな)」は、ヒルガオ説が、最も有力です。現代の名でも、「かお」が共通しますね。さらに、ヒルガオには、「かっぽー」や「かっぽぐさ」という方言名が残ります。これらは、古代の「かほばな」の名がなまりながら残ったものと考えられます。
 ヒルガオは、今も昔も野の花です。夏に、薄紅の花を咲かせます。その様子は、可憐ですね。目立つものの派手すぎず、万葉集の花にふさわしいと思います。
 ただし、「かおばな=ヒルガオ説」は、確定したわけではありません。歌によっては、明らかに、水辺の花を指すものもあります。ヒルガオは、水辺を好む草ではありません。同じ「かほばな」でも、ヒルガオとそうでないものとがあったのでしょうか。
 水辺の「かおばな」は、カキツバタやオモダカだったかも知れませんね。しかし、『野辺の容花【かほばな】面影【おもかげ】に』と、万葉集に詠まれた様子は、ヒルガオの円い花を思わせます。恋しい人の面影を、花に見立てているからです。
 さて、「かほばな」の正体は、何でしょうか? 皆さんは、どう思われますか?


図鑑↓↓↓↓↓には、「かおばな」の候補であるヒルガオ、カキツバタ、オモダカ、ムクゲ、アサガオが載っています。
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ぜひご利用下さい。

過去の記事で、「かおばな」の候補であるカキツバタ、ムクゲ、アサガオを取り上げています。また、その他の万葉集に登場する植物も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
古代の「朝顔」は、キキョウ?(2008/08/08)
「朝顔」は、謎の植物?(2008/07/21)
ムクゲ(木槿)は昔、朝顔だった?(2008/07/04)
などです。

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