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2010年10月25日

薬にも害にも、メギ(目木)

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 ヒトは、昔から、さまざまな植物を、薬に利用してきました。中には、薬用になることから、種名がついたものもあります。メギは、その一種です。
 メギの語源は、「目木」です。昔の日本人は、この木を煎じて、目の薬にしました。
 現在では、実際に、この木に薬効があると証明されています。樹皮の内側の黄色い部分に、たくさんの薬効成分が含まれます(素人療法は、危険ですので、おやめ下さい)。
 メギは、メギ科メギ属の一種です。同じメギ属には、似た種がいくつかあります。
 ヨーロッパに分布するセイヨウメギなどは、日本のメギとそっくりです。薬効がある点も、同じです。ただし、セイヨウメギは、目の薬にはされないようです。主に肝臓の薬にされる、と聞きます。素人がやたらに使うのは、避けたほうがいいでしょう。
 メギ属で、日本に分布するヒロハヘビノボラズも、メギと似ています。この種にも、メギと同じ薬効があります。ヒロハ「ヘビノボラズ」とは、面白い種名ですね。棘があるため、「ヘビも登れないだろう」ということから、こんな種名になりました。
 日本のメギや、セイヨウメギにも、棘があります。防御によいですね。このため、日本のメギも、セイヨウメギも、かつては生垣に使われました。生垣の木が、防御にも薬にもなるわけです。昔の人にとっては、便利だったでしょう。
 ところが、現在、多くの地域で、メギ属の種を植えることが禁じられています。特に、ヨーロッパの穀倉地帯では、そうです。なぜなら、メギ属の種が、コムギ(小麦)の病気を媒介するとわかったからです。コムギ黒さび病という、致命的な病気です。
 メギ属の種が、直接、コムギに対して、毒を持つのではありません。コムギの病原菌が、メギ属の木に宿るのです。専門的には、メギ属の木は、「コムギ黒さび病菌の中間宿主である」といいます。黒さび病菌は、コムギとメギ属の木との間を、行き来します。
 コムギとメギ属、両方がそろわなければ、黒さび病菌は、生きられません。コムギの病気を防ぐには、メギ属を近づけないのが、一番です。おかげで、メギ属の生垣は、穀倉地帯では、ほぼ絶滅しました。メギ属にとっては、とんだ災難ですね。


図鑑↓↓↓↓↓には、メギ属のメギや、ヒロハヘビノボラズが掲載されています。
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ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、生垣に使われる植物を取り上げています。また、メギと同じメギ科の植物も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ナンテンの赤い実は、鳥のため?(2010/01/15)※ナンテンは、メギ科の植物です。
生垣のスター、サンゴジュ(珊瑚樹)(2009/10/12)
卯月【うづき】に咲くから、ウノハナ?(2009/05/15)
ミカン? いえ、カラタチです(2009/02/13)
などです。

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