2011年6月 6日
トゲアリトゲナシトゲトゲの秘密
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昆虫図鑑をお持ちの方は、開いてみて下さい。そこに、「○○トゲトゲ」という名の昆虫が、載っているでしょうか? 甲虫の仲間です。
もし、載っていましたら、それは、古い図鑑ですね。現在は、「○○トゲトゲ」という種名のグループは、改名されています。「○○トゲハムシ」という種名になっています。
トゲトゲ改めトゲハムシとは、甲虫目【こうちゅうもく】ハムシ科トゲハムシ亜科に属する種の総称です。ハムシ科の中で、成虫の体に棘【とげ】がある種が多いことから、かつて「トゲトゲ」と呼ばれました。そのものずばりの名前ですね(笑)
「トゲトゲ」が、「トゲハムシ」に改名された事情は、わかりません。おそらく、ハムシ科の中の一グループであることを、わかりやすくしたのでしょう。
トゲハムシ亜科には、棘のない種も存在します。そのような種は、以前は、「トゲナシトゲトゲ」と呼ばれました。現在は、「トゲナシトゲハムシ」になっています。
しかし、「トゲナシトゲトゲ」にせよ、「トゲナシトゲハムシ」にせよ、矛盾した名前ですよね。このため、最近では、「ホソヒラタハムシ」という名も使われます。ホソヒラタハムシ=トゲナシトゲハムシで、「棘のないトゲハムシ亜科のグループ」です。
ところが、ホソヒラタハムシ=トゲナシトゲハムシの中には、棘のある種も存在します。そのような種が発見された時、研究者の間で、「どういう日本語名を付けるのか?」と、話題になったそうです。当時は、まだ、トゲハムシが、トゲトゲと呼ばれていた頃でした。
真っ正直に種名を付ければ、「トゲアリトゲナシトゲトゲ」ですね(笑) この名は、研究者の間で、冗談で使われていたそうです。正式な名ではありません。
結局、トゲアリトゲナシトゲトゲ、あるいは、トゲアリトゲナシトゲハムシという名は、正式には採用されませんでした。矛盾がはなはだしいですし、長過ぎて、覚えにくいからでしょう。この仲間には、正式な日本語名(標準和名)は、付いていないと思います。
現在も、トゲアリトゲナシトゲトゲという種名の昆虫が、実在するかのように言われることがあります。それは、事実ではありません。笑い話としては、面白いですね。
図鑑↓↓↓↓↓には、トゲハムシ(トゲトゲ)の一種、キベリトゲハムシが掲載されています。
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インターネット生物図鑑-zukan.net-
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ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、生き物の改名について取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
チョウ(蝶)はチョウ目【もく】? 鱗翅目【りんしもく】?(2008/07/22)
新しい名前で出ています――魚類の改名(2007/02/02)
などです。
松沢千鶴
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