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2011年7月15日

クマツヅラは、魔法の植物?

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 生き物の中には、ごく狭い範囲にしか分布していない種と、広く分布している種とが、ありますね。今回は、後者のものを取り上げましょう。クマツヅラ(熊葛)です。
 クマツヅラとは、不思議な種名ですね。この名の由来は、わかっていません。姿を見ると、普通の草です。特に変わった点はありません。夏に、淡紅色の花を咲かせます。
 クマツヅラの分布は、とても広いです。日本では、本州以南、沖縄まで分布します。ユーラシア大陸をまたいで、ヨーロッパにまで、同じ種が分布します。
 英語では、クマツヅラを、ヴァーヴェインvervainやヴァーベナverbenaと呼びます。ヴァーベナという名に、聞き覚えのある方もいるでしょう。園芸植物の中に、ヴァーベナと呼ばれるものがあります。日本語名で、ビジョザクラ(美女桜)と呼ばれるものです。
 ビジョザクラは、クマツヅラと同じく、クマツヅラ科クマツヅラ属に属します。が、こちらは、園芸品種の総称です。一つの種ではありません。
 同じ「ヴァーベナ」と呼ばれても、クマツヅラと、ビジョザクラとは、違います。英語の翻訳ものなどでは、この二つが、混同されていることがあります。御注意下さい。
 ヨーロッパでも、日本でも、クマツヅラは、ありふれた草です。愛らしい花が咲くとはいえ、特に目立つ草ではありません。ところが、意外なことに、この草は、英文学によく登場します。なぜでしょうか?
 クマツヅラは、古代のさまざまな文明で、聖なる草とされていたからです。魔除けになると信じられました。「この草を持っていれば、悪い妖精のいたずらに遭わない」などといわれました。(良い)魔法の植物とみなされていたのですね。
 そうなったのには、理由があります。この草には、何らかの薬効があるようです。古代から、世界の各地で薬草にされました。漢方でも、馬鞭草【ばべんそう】という名で、使われています。ヴァーベナと似た名なのは、面白い偶然ですね。
 クマツヅラは、「後から日本に持ち込まれた帰化植物ではないか」といわれます。もし、そうだとしたら、昔の人は、その薬効を知って、持ち込んだのかも知れませんね。

図鑑↓↓↓↓↓には、クマツヅラが掲載されています。
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過去の記事でも、妖精や魔法と関わりがある(とされた)植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
オオイヌノフグリは、妖精の花?(2011/03/18)
北国の魔法の植物? イケマ(2010/01/01)
ヒカゲノカズラは、日陰に生える?(2009/12/07)
三月三日は草餅【くさもち】の節句?(2007/03/02)
クリスマスの飾りは豊饒【ほうじょう】のしるし、ヤドリギ(2005/12/12)
などです。

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