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2011年9月 5日

チドリは、病気を治す鳥?

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 「ところ変われば、品変わる」と言いますね。生き物にも、これは当てはまります。同じ分類グループに属するものでも、地域により、印象が違うことが、よくあります。
 例を挙げてみましょう。チドリ(千鳥)という鳥がいますね。生物学的には、チドリ目【もく】チドリ科に属する種を、チドリと総称します。日本には、イカルチドリ、コチドリ、シロチドリ、メダイチドリなどの種が分布します。どの種も、水辺に棲みます。
 和歌がお好きな方なら、チドリは、お馴染みの鳥でしょう。多くの和歌に、「千鳥」が詠まれていますね。昔の日本人は、水辺の風情を表わす鳥として、チドリを好みました。
 ただし、和歌の「千鳥」は、現在のチドリだけを指すものではありません。水辺に群れ集う鳥一般―シギなども含みます―を指して、「千鳥」としたようです。
 日本の紋様(文様)にも、「千鳥」は、よく登場しますね。「波に千鳥」、「千鳥格子【ちどりごうし】」、「群千鳥【むれちどり】」などの紋様があります。紋様の場合も、和歌と同じく、現在のチドリ以外の鳥も含みます。
 いずれにせよ、「千鳥」は、日本人には、親しみやすく、好ましい鳥とされました。これが、ヨーロッパへ行くと、おもむきが変わってきます。
 ラテン語の学名では、チドリ科チドリ属のことを、Charadrius【カラドリウス】といいます。この名は、カラドリウスCaradriusという、伝説の鳥の名から取られました。
 ヨーロッパの伝説によれば、カラドリウスは、病人の予後を知る鳥でした。この鳥を病人のそばに置くと、治らない病気の場合は、そっぽを向きます。治る病気であれば、くちばしを開いて、病気を呑みこみます(!) おかげで、病人は快復します。
 むろん、こんな超能力を持つ鳥は、実在しません。伝説だけの存在です。どういうわけか、この伝説のカラドリウスと、実在するチドリとが、混同されたのですね。実在するチドリ属の鳥に、Charadriusという学名が付けられました。
 この学名に引きずられてか、ヨーロッパでは、チドリは、神秘的な鳥という印象があるようです。日本での親しみやすさとは、ずいぶん違いますね。

図鑑↓↓↓↓↓には、イカルチドリ、コチドリ、シロチドリ、メダイチドリが掲載されています。
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ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、チドリの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
シロチドリの画像(2010/11/10)
メダイチドリの画像(2010/09/29)
長距離飛行のチャンピオン? シギとチドリ(2010/04/05)
フタオビチドリの画像(2008/06/03)
チドリはなぜ千鳥足で歩く?(2006/07/24)
などです。

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