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2011年9月12日

エミール・ガレの愛したトンボとは?

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 トンボは、昔から、日本人に愛される昆虫ですね。古事記や万葉集にも、「あきづ」の名で、トンボが登場します。古代に、「あきづは」といえば、トンボの翅【はね】のように、透き通って美しいものの譬えでした。
 これが、ヨーロッパへ行くと、事情が違います。トンボの英語名は、dragonflyですね。直訳すれば、「ドラゴンの飛ぶ虫」です。この名に、トンボの印象の悪さが表われています。
 ヨーロッパのドラゴンは、東洋の龍とは違いますね。完全な悪役です。その名が付けられたのですから、良い印象のはずがありません。
 おそらく、ヨーロッパの人々は、トンボの肉食性を見て、ドラゴンの名を付けたのでしょう。他の昆虫を襲う様子が、ドラゴンのように、恐ろしく見えたのでしょうか。
 けれども、すべてのヨーロッパ人が、トンボを嫌うわけではありません。ヨーロッパにおいて、トンボの印象を変えるのに、大きく貢献したと思われる人がいます。
 その人は、フランスのエミール・ガレです。ガラス工芸の分野で、著名ですね。十九世紀後半から、二十世紀の初頭にかけて活躍しました。
 彼の作品には、トンボがよく登場します。例えば、そのものずばり、蜻蛉【とんぼ】と名の付いた作品があります。脚付杯【あしつきはい】《蜻蛉》です。ガラスの杯の外側に、大きなトンボが貼りついています。
 この杯には、「うちふるえる蜻蛉【とんぼ】を愛する者これを作る」(原文は、フランス語)という銘があるそうです。
 ガレのトンボ好みは、日本の美術に影響されたといわれます。ヨーロッパで印象が良くないトンボを、あえて取り入れた点に、日本に対する造詣の深さを感じます。
 ガレが好んだのは、どんな種のトンボでしょうか? これを知るのは、難しいです。美術品に表わされるトンボは、生物学的に正確だとは限らないからです。
 それでも、推測してみれば......「うちふるえる蜻蛉」ですから、ギンヤンマのような、力強い印象はありません。幽玄なカワトンボ科の種でしょうか。

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過去の記事でも、トンボを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
田んぼに飛ぶのは、早苗【さなえ】とんぼ?(2009/05/25)
「かげろう」の正体は、イトトンボ?(2008/10/03)
越年【おつねん】トンボは、本当に年を越す?(2007/12/28)
とんぼの眼鏡は水色めがね? シオカラトンボ(2007/05/04)
精霊【しょうりょう】トンボとはどんなトンボ?(2006/08/12)
などです。

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