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2011年10月31日

アカコッコの分布の謎

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 日本の天然記念物の一つに、アカコッコという鳥がいます。「コッコ」という種名が、面白いですね。この名からは、ニワトリが想像されますが、アカコッコは、ニワトリの仲間ではありません。ツグミの仲間(ツグミ科の一種)です。
 アカコッコは、なぜ、天然記念物に指定されたのでしょうか? 分布域が狭くて、珍しい鳥だからです。現在のところ、アカコッコの繁殖地として確認されているのは、日本の伊豆諸島と、トカラ列島だけです。特に、伊豆諸島の三宅島のものが、知られます。
 伊豆諸島も、トカラ列島も、決して広くない島々です。このように、限られた地域で繁殖する生き物は、絶滅しやすいです。災害が起こったり、敵が侵入したりすれば、一撃で絶滅しかねないからです。アカコッコも、絶滅が心配されています。
 アカコッコの分布については、謎があります。伊豆諸島とトカラ列島という分布域が、飛び離れていることです。なぜ、こんな分布なのか、わかっていません。
 謎をかき立てるのは、アカコッコが、長距離を飛べることです。アカコッコの中には、伊豆諸島から、日本の本土へ飛んできて、冬を越すものがいます。伊豆半島や、相模湾の沿岸で、姿が確認されています。越冬するだけで、繁殖は確認されていません。
 長距離を飛べるのなら、狭い島でばかり暮らさずに、本土へ分布を広げてもよさそうですね? けれども、実際には、そうなっていません。アカコッコたちは、島で繁殖することを、選び続けています。
 となると、余計に、飛び離れた分布が謎ですね。アカコッコは、なぜ、どうやって、互いに離れた地に、繁殖地を求めたのでしょうか?
 伊豆諸島のアカコッコと、トカラ列島のアカコッコとのあいだに、行き来はあるのでしょうか? 遠く離れていても、同種の繁殖相手を求めて飛んでゆく、などということが、あるのでしょうか? これらについても、わかっていません。
 行き来があるのなら、アカコッコの未来が、少し明るくなります。繁殖相手を選べるのは、良いことだからです。この分野の調査が、進むとよいですね。

図鑑↓↓↓↓↓には、アカコッコが掲載されています。
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過去の記事でも、分布域が限られた生き物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
大陸とのつながりを示す? ナミエガエル(2011/06/27)
美しい偏食ヘビ、リュウキュウアオヘビ(2009/12/14)
日本最大のネズミは、ケナガネズミ(2008/11/10)
メグロはメジロと仲良し?(2007/11/12)
貝に卵を産む? 不思議な魚たち(2007/03/30)
などです。

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