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2011年11月 4日

仏像の材料になったのは、何の木?

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 文化の秋ですね。今回は、文化財に関する生き物を紹介しましょう。
 日本には、たくさんの仏像があります。国宝や、重要文化財に指定されているものも多いですね。日本の仏像は、外国のものと比べ、木製のものが多いことが、特徴です。
 日本の仏像に使われているのは、どんな木でしょうか? これまでは、漠然と、ヒノキが多いと考えられてきました。ヒノキは、昔から、材木として重要視されてきたからです。
 これは、確かな証拠があってのことではありませんでした。全国の仏像を、詳しく調べたわけではなかったのです。「尊い仏像を作る木は、尊ばれたヒノキだろう」という推定にすぎませんでした。なぜ、詳しい調査がされなかったのでしょうか?
 それは、仏像が尊いものだからです。多くの仏像は、現役で、信仰の対象です。材を調査するとなれば、仏像を削らなければなりません。「そんなことは、畏【おそ】れ多くて、とてもできない」のが、実情です。
 けれども、近年になって、様子が変わってきました。仏像の材を、調査できるようになってきたのです。信仰心が薄れたのでしょうか? いえ、違います。科学の進歩によるところが、大きいです。ほんの少しの材でも、種類などがわかるようになりました。
 古い仏像は、修復作業に出されることがあります。その時に、仏像からはがれた小さな破片などが、手に入ります。それらが、科学的な調査に用いられます。
 調査によれば、仏像の材料は、カヤ(榧)の木が多いことが、わかってきました。
 カヤは、イチイ科カヤ属に属する一種です。日本の東北地方南部以南に、自生します。栽培されることもあります。普通の民家より、神社や寺に多いです。
 カヤは、材木として、古くから使われてきました。碁盤【ごばん】や、将棋盤の材料として、有名です。それが、なぜ、仏像にも使われるのでしょうか?
 はっきりしたことは、わかっていません。カヤの木の「香り」が尊ばれたからでないかといわれます。カヤの材木は、新しいうちは、削ると、とても良い香りがします。香りを放つ仏像は、人々の信仰心を託すのに、ふさわしかったのかも知れませんね。

図鑑↓↓↓↓↓には、カヤ(榧)が掲載されています。
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過去の記事でも、材木に使われる樹木を取り上げています。また、文化財に関連する生き物も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
マンサクは、「魔女のはしばみ」?(2011/03/04)
神聖な木工の材料、ツゲ(2010/10/11)
センダン(栴檀)とは、どんな植物?(2009/05/04)
カツオブシムシは文化財の敵?(2007/10/19)
悠仁【ひさひと】さまのお印はコウヤマキ(高野槇)(2006/09/14)
などです。

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