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2012年3月23日

ヤマトタケルも食べた? ノビル(野蒜)

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 そろそろ、春の山菜が採れる季節ですね。山菜といっても、山でばかり採れるとは、限りません。住宅地などでも、採れることがあります。
 身近な場所で採れる山菜として、ノビルがあります。畑のふちや、土手や、道端に、よく生えます。山菜というほど、山奥には、ありません。
 ノビルは、ネギに近縁な種です。伝統的には、ネギと同じく、ユリ科ネギ属に分類されてきました。近年では、ネギと一緒にユリ科から分離されて、ネギ科ネギ属とされることが多いです。どのみち、ネギに近縁なことは、変わりません。
 ノビルを食べると、「ネギに近縁だ」と、すぐに納得できます。味が、ネギに似ているからです。生のまま味噌を付けて食べたり、味噌汁の具にしたりします。
 ノビル(野蒜)の「ひる(蒜)」とは、古代の言葉で、ネギや、ニンニクのような、匂いのきつい植物を指しました。考えようによっては、いやな匂いですよね。それでも、食べられる植物に対して、「ひる」と呼んだようです。
 「ひる(蒜)」という言葉は、古事記にも登場します。ヤマトタケルが、食事の時に、「蒜」を食べたと書かれています。この「蒜」とは、ノビルを指すと考えられています。
 ヤマトタケルは、もちろん、神話上の人物です。けれども、古事記の書かれた当時、「蒜」=ノビルが食用にされていたことは、間違いなさそうです。
 古代には、ノビルやネギやニンニクが、一緒くたに「蒜」と呼ばれました。のちに、畑で作るネギやニンニクと区別するため、野に生える「蒜」を、ノビル(野蒜)としたのでしょう。ノビルは、なぜか、栽培化されませんでした。
 古事記の時代から食べられているのに、「ノビルは、日本原産の植物ではない」という説があります。歴史時代より前に、大陸から日本に来たのではないか、というのです。日本のノビルと同じ種が、朝鮮半島や中国大陸に分布します。
 ノビルが、帰化植物かどうかは、結論が出ていません。でも、「ノビル=遠い昔の帰化植物」説には、一定の説得力があります。山奥には生えず、人里に多いからです。
図鑑↓↓↓↓↓には、ノビルが掲載されています。
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ぜひご利用下さい。

過去の記事でも、古事記に登場する植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
民話に登場? カクレミノ(2012/02/24)
現代では嫌われ者? スギ(杉)(2012/2/10)
古事記に登場するカシの木(2012/2/3)
イチイ(一位)は位の高い木?(2012/1/27)
平城京の野菜? ニラ(韮)(2010/4/30)
などです。

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