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2012年6月18日

エゾシカとケラマジカとは、同じ種か?

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 日本で、シカ(鹿)といえば、普通は、ニホンジカを指しますね。日本国内では、北は北海道から、南は慶良間【けらま】諸島(南西諸島の一部)にまで、分布します。
 同じニホンジカでも、分布する地域により、体の大きさが、ずいぶん違います。その他の点でも、違うことがあるため、ニホンジカは、いくつかの亜種に分けられています。
 北海道に分布するのは、亜種エゾシカです。エゾシカは、国内のニホンジカの亜種では、最大です。雄では、体重が130kgを越えるほどになることもあります。
 逆に、最小なのは、ケラマジカです。慶良間諸島に分布する亜種です。雄でも、普通は、体重30kgほどにしかなりません。
 エゾシカとケラマジカとでは、三倍以上、大きさが違うことがあるのですね。とても、同じ種とは思えません。なぜ、こんなことが起こるのでしょうか?
 これには、「ベルクマンの法則」が関係しています。ベルクマンの法則とは、「同じ種の中では、寒い所に棲むものほど、体が大きくなる」という法則です。体が大きいほど、体熱を保持しやすいからです。寒い場所では、大きいほうが有利なわけです。
 ケラマジカの場合は、ベルクマンの法則以外に、もう一つ、別の法則も働いていると考えられています。「フォスターの法則」です。この法則は、島嶼化【とうしょか】とも呼ばれます。島嶼【とうしょ】、つまり、島に棲む生き物に見られる法則だからです。
 島嶼化とは、「大型動物が、島に棲むと、小さくなる」ことです。島は、面積が限られていて、食べ物が少ないからだと考えられます。
 ケラマジカの場合は、暑い場所に棲みますね。このため、体が小さいほうが、有利です。体熱を逃がしやすいからです。加えて、島に棲むために、よけいに、小さいほうが有利です。二つの法則が重なって、特に小さなニホンジカになったと考えられています。
 こんなに大きさが違うのに、同じ種とは、不思議な気がしますね。でも、エゾシカとケラマジカとの間に、ホンシュウジカ、キュウシュウジカ、ヤクシカといった、他の亜種を挟むと、連続するのがわかります。北から南へ、大きさ順に並んでいます。
図鑑↓↓↓↓↓には、ニホンジカが掲載されています。
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過去の記事でも、ニホンジカと同じ偶蹄目【ぐうていもく】の哺乳類を取り上げています。また、鳴き声がシカにたとえられる生き物も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
カジカガエルは、河の鹿(シカ)?(2009/06/05)
カモシカは、鹿? それとも、牛?(2009/01/09)
シカ(鹿)やカモシカ(氈鹿)の子を見つけたら?(2008/05/23)
見た目がシカに見えるのに...(2006/05/25)
シカの角は何本枝か?(2005/09/26)

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