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2012年8月24日

いろいろと役立ちます、ガマ(蒲)

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 日本の古典、古事記には、たくさんの植物が登場します。中で、印象的なものの一つが、ガマでしょう。因幡【いなば】の素兎【しろうさぎ】の故事に、登場しますね。
 ワニザメをだましたウサギは、怒ったワニザメに、毛を剥【む】かれてしまいます。そこへ、大国主命【おおくにぬしのみこと】が通りかかります。大国主命は、ウサギに、「蒲黄【かまのはな】」にくるまれと言います。言われたとおりにすると、ウサギの体は、元どおり、きれいに毛が生えそろいました。ガマが、薬として使われていますね。
 現代の科学でも、ガマに薬効があることが、証明されています。ガマの花粉には、止血作用があるとされます。因幡の素兎は、このために治ったのでしょう。
 現在も、ガマの花粉は、蒲黄【ほおう】という名で、漢方薬に使われています。
 童謡や絵本では、因幡の素兎が、「ガマのほわた」にくるまったと書かれていることがあります。これは、厳密には、違います。「ガマのほわた」とは、花粉ではなく、ガマの穂が熟して、ふわふわの綿状になったものを指すからです。
 通常、ガマの穂と呼ばれるのは、ガマの花に当たります。ガマの花は、ソーセージのような形をしています。これが熟して、果実に変わると、ふわふわの綿状になります。
 昔は、「ガマのほわた」を、薬以外のことに利用しました。布の中に詰めて、寝具の「ふとん」にしたのです。だから、「ふとん」は、本来は、「蒲団」と書かれました。
 薬用や、寝具用ばかりではありません。ガマは、食用にもされました。昔は、ガマの若芽や根茎を食べたといいます。どのように料理されたのでしょうね?
 ガマの茎や葉は、むしろや、すだれを編むのに使われました。とりわけ、アイヌ民族に、ガマは尊重されました。アイヌ民族も、ガマで、むしろやござを編みます。
 アイヌ語では、ガマをシキナと呼びます。これは、「真の草」という意味だそうです。
 アイヌ民族は、ガマを伐る前に、沼の神さまやガマの神さまにお祈りをしました。「ガマをいただきます」ときちんと断って、「来年も、また良いガマをお与え下さい」とお願いをするのです。自然に対する時は、このように、謙虚でありたいですね。

図鑑↓↓↓↓↓には、ガマ(蒲)、ガマに近縁なヒメガマが掲載されています。
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過去の記事でも、古事記に登場する植物を取り上げています。また、アイヌ民族に利用される植物も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
イチイ(一位)は、位の高い木?(2012/01/27)
神話に彩られたヒエ(稗)の起源(2011/09/16)
ヒシ(菱)は、女神さまの好物?(2010/08/06)
などです。

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