図鑑.netブログ- zukan.net -

http://blog.zukan.net/blog/

2013年6月28日

タカサブロウ(高三郎)とは、人の名か?

ico_weather_hare.gif

 生き物の種名には、時おり、人名と見紛うものがありますね。今回は、そんな植物の一種を取り上げましょう。タカサブロウです。キク科タカサブロウ属に属します。
 タカサブロウという名は、日本人の男性名として、普通にありますね。しかし、種名の由来は、わかっていません。人名から付けられた説もあれば、古名の「たたらび」がなまったもの説もあります。他にも、いくつかの説があり、定まった説は、ありません。
 タカサブロウは、非常に分布が広い種です。日本では、本州以南に分布します。日本以外では、朝鮮半島、中国、インドなど、東アジア、東南アジア、南アジアに分布します。
 こんなに分布域が広いのは、人間によって、広められたからではないかといわれます。日本のタカサブロウも、歴史時代に入る前に、大陸から持ち込まれたのではないかと推定されています。史前帰化植物【しぜんきかしょくぶつ】と呼ばれるものです。
 そのように推定されるのは、タカサブロウが、イネの水田に生える雑草だからです。「イネの農耕が伝わった時に、一緒に入ってきたのでは?」というわけです。タカサブロウの分布域が、イネの栽培される地域と重なることが、証拠の一つです。
 同じように、水田に生える雑草には、史前帰化植物と推定される種が、いくつもあります。例えば、ミズアオイ科のミズアオイやコナギなどが、そうです。
 水田に生えることを、タカサブロウは、うまく利用しています。その果実は、水に落ちて、流されて、分布を広げます。このために、果実には、綿毛が付いていません。これは、キク科の果実としては、珍しいことです。風に乗る必要がないからですね。
 近年の日本の水田には、タカサブロウと似た別種の雑草が増えています。アメリカタカサブロウという種です。タカサブロウと同じく、キク科タカサブロウ属に属します。
 アメリカタカサブロウは、南米が原産です。外見は、タカサブロウとそっくりです。やはり、果実には、綿毛がありません。果実の散布方法も、タカサブロウと同じです。
 南米原産のアメリカタカサブロウが、いつ頃、どうやって日本に来たのかは、わかっていません。植物の分布も、刻々と変わっているのですね。図鑑↓↓↓↓↓には、タカサブロウが掲載されています。
ban_zukan.net.jpg
インターネット生物図鑑-zukan.net-
過去の記事でも、史前帰化植物(と推定される種)や、水田の雑草を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
神話に彩られたヒエ(稗)の起源(2011/09/16)
※ヒエの原種のイヌビエは、厄介な水田の雑草です。
雑草か食草か? コナギとミズアオイ(2010/06/04)
田で平たくなるから、タビラコ(田平子)?(2009/01/16)
七草ナズナは、ぺんぺん草(2008/01/07)
などです。

http://blog.zukan.net/blog/2013/06/28-628_4.php
トラックバックhttp://blog.zukan.net/MovableType4/mt-tb.cgi/6937

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL
http://blog.zukan.net/MovableType4/mt-tb.cgi/6937

コメント

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)