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2013年10月 4日

ネジバナの螺旋【らせん】は、右巻き? 左巻き?

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 ラン(蘭)といえば、温室などで、大切に育てられる花を、思い浮かべる方が多いでしょう。けれども、中には、道端で見られるランもあります。
 そんなランの一種が、ネジバナです。ラン科ネジバナ属に属します。日当たりの良い芝生の中に、よく、生えています。おそらく、日本で、最も平凡なランでしょう。
 ネジバナの花は、とても小さいです。そのため、派手さはありません。小さな花が、茎に、螺旋【らせん】状に付きます。ピンクの花が、ねじれたように並ぶ様子から、ネジバナと名づけられました。一つ一つは小さくても、この様子は、愛らしいです。
 よく観察すれば、個々の花は、ランらしい姿をしています。カトレヤなどの華やかなランの花を、うーんと小さくした形です。
 ネジバナは、昔から、日本に自生しているランです。螺旋状の花の様子を、昔の人も面白いと思ったのでしょう。「もぢずり」という名で、歌に詠まれています。百人一首にある、源融【みなもとのとおる】の歌が、有名ですね。
 図鑑によっては、モジズリのほうを、正式な日本語名(標準和名)としています。ネジバナとモジズリと、どちらを標準和名とすべきかは、決着していません。
 この種の花の色には、変異が多いです。濃いピンクから、薄いピンク、真っ白いものまであります。白い花の個体は、シロネジバナ、シロバナモジズリなどと呼ばれます。
 ネジバナの花の螺旋は、右巻きでしょうか? 左巻きでしょうか? じつは、どちらもあります。中には、ねじれないで花が付くものや、途中で巻き方が逆になるものもあります。なぜ、こんなふうに多様な「ねじれ方」があるのかは、わかっていません。
 右巻き、左巻きなど、ねじれ方には、地方によって偏りがあるといいます。それが、環境の要因によるのか、遺伝要因によるのかも、わかっていないようです。
 ネジバナは、とても分布が広い植物です。ユーラシア大陸全体や、太平洋諸島にまで分布します。外国でも、その「ねじれ」に注目した名が付けられているようです。例えば、英語では、lady's tresses(貴婦人の巻き毛)などと呼ばれます。
図鑑↓↓↓↓↓には、ネジバナが掲載されています。
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 過去の記事でも、ラン科の植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
コチョウラン? ファレノプシス? ややこしいランの名前(2013/1/11)
源平の悲劇を秘める、クマガイソウとアツモリソウ(2012/6/1)
シンビジウムは、シュンラン(春蘭)の仲間か?(2012/1/2)

カトレヤは、雑種だった?(2011/1/3)
イグ・ノーベル賞のバニラ【Vanilla】の研究とは?(2007/10/18)
などです。



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