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2014年4月25日

ムラサキケマンの「ケマン」とは?

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 春は、道ばたにも、庭にも、花があふれますね。今回は、道ばたの野草で、春に花を咲かせる種を紹介しましょう。ムラサキケマン(紫華鬘)です。日本に自生する草です。
 ムラサキケマンは、種名のとおり、紫色の花を付けます。では、ケマン(華鬘)のほうは、どういう意味でしょうか? これは、仏教の用具に由来しています。
 仏像のある空間を飾るのに、華鬘【けまん】という用具を使うことがあります。金属や、木で作られています。つる草がからまり合ったような形に作られることが多いです。
 華鬘は、もともと、生きた花をかたどった物でした。仏教では、仏さまに、生花を捧げます。けれども、日本などでは、冬のように、生花がない季節がありますね。それを補うために、花をかたどった華鬘を作って捧げたのが、始まりのようです。
 ムラサキケマンは、この華鬘に形が似ることから、この種名が付きました。他にも、華鬘にちなんだ種名の植物が、いくつかあります。キケマン(黄華鬘)、ツルケマン(蔓華鬘)、フウロケマン(風露華鬘)などです。これらは、みな、キケマン属に属する種です。
 そのものずばり、ケマンソウ(華鬘草)という種もあります。私の見る限りでは、ケマンソウの花が、一番、華鬘に似ていますね。ケマンソウは、キケマン属ではなく、ケマンソウ属に属します。同じケマンソウ属には、高山植物のコマクサ(駒草)も、属します。
 ケマンソウは、日本には自生しません。中国北部が原産地です。日本では、花を観賞するために、栽培されます。他の「○○ケマン」は、日本に自生する種が、ほとんどです。
 キケマン属と、ケマンソウ属とは、互いに近縁です。同じケシ科、または、ケマンソウ科に属します。どちらの科に属するのかは、学説によって、違います。
 本来は、華鬘のほうが、生花をかたどった物なのに、「それに似ているから」と、ケマンソウや、「○○ケマン」が名づけられたのは、面白いですね。
 ムラサキケマンは、野草ですが、愛らしい花が咲きます。観賞用に栽培されてもいいと思います。でも、野生のものを、やたらに採るのは、好ましくありません。数が減り過ぎなければ、ムラサキケマンは、日本全国で、その愛らしい姿を見せ続けてくれるでしょう。

図鑑↓↓↓↓↓には、ムラサキケマンが掲載されています。
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 過去の記事でも、ケシ科の植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ムラサキケマンの画像(2012/5/12)
ヤマブキ(山吹)? いえ、違います(2011/4/29)
ムラサキケマンの画像(※果実の画像があります)(2007/5/3)

キケマンの画像(2007/5/2)
などです。


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