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2015年4月24日

薬用にも、観賞用にも、エンゴサク

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 生き物の名前には、耳にしただけでは、意味がわからないものが、よくあります。今回は、そのような植物を取り上げましょう。エンゴサク(延胡索)です。
 エンゴサクとは、不思議な響きの言葉ですね。漢字で「延胡索」と書かれても、やはり、意味は、わからないでしょう。この名前は、漢方薬に由来します。
 中国では、昔から、エンゴサクの仲間の草を、薬に使いました。エンゴサクの仲間は、ケシ科キケマン属に属します。薬にされるのは、日本語名を、チョウセンエンゴサクという種です。この種の地下茎を干したものが、「延胡索」と呼ばれて、薬になります。
 チョウセンエンゴサクは、日本には、分布しません。けれども、同じケシ科キケマン属で、姿もチョウセンエンゴサクに似た種が、いくつか分布します。それらの種にも、「○○エンゴサク」という種名が付いていることが、多いです。
 例えば、ジロボウエンゴサク、ヤマエンゴサク、エゾエンゴサクなどです。どの種も、小さなラッパのような、独特の形の花を付けます。日本の種は、薬には、使われません。
 「延胡索」という漢方薬の名前には、どういう意味があるのでしょうか? この名は、もとは、「延胡索」ではなく、「玄胡索」でした。「玄胡索」の「玄」は、「黒い」という意味です。「胡」は、中国西域の国を指します。「索」は、「細長いもの」です。
 「黒くて、細長い」のは、チョウセンエンゴサクの地下茎の姿です。この種を薬に使うことは、西域の国から伝わりました。このために、チョウセンエンゴサクの地下茎に、「玄胡索」の名が付きました。のちに、「玄」が、「延」に置き換わりました。
 チョウセンエンゴサクには、紫色の、可憐な花が付きます。日本のヤマエンゴサクや、エゾエンゴサクなどの花も、なかなか美しいです。ただ野に置くのは、もったいないと思われたのでしょう。エゾエンゴサクは、観賞用に栽培されることがあります。
 ケシ科キケマン属の、エンゴサクの仲間には、観賞用の品種が作られたものもあります。それらは、ヨーロッパで品種改良されたものが多いです。園芸店で、「コリダリス」と呼ばれているのが、エンゴサクの仲間です。
図鑑↓↓↓↓↓には、掲載されています。
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 過去の記事でも、ケシ科キケマン属の植物を取り上げています。また、漢方薬に使われる植物も、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
雑草だけど薬草、ミゾカクシ(2014/12/5)
ワレモコウの語源は?(2014/10/17)
縄文時代から栽培されていた? シソ(2014/7/4)
西洋と東洋の薬? ウツボグサ(2014/6/20)
ムラサキケマンの「ケマン」とは?(2014/4/25)
などです。



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