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2015年5月 4日

花に来ないチョウがいる?

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 春真っ盛りですね。春と言えば、花です。花と言えば、チョウ(蝶)です。お花畑にチョウが飛ぶ光景は、いかにも、春らしいですね。
 ところが、すべてのチョウが、「春に、花のまわりを飛ぶ」わけではありません。夏や秋にしか、現われないチョウもいます。花に来ないチョウもいます。
 今回は、そんなチョウの一種を紹介しましょう。ウラナミアカシジミです。
 ウラナミアカシジミの成虫が現われるのは、年に一回、初夏だけです。初夏も、花が多い季節ですが、花壇の花などには、ほとんど来ません。しかも、彼らは、昼間、あまり活動しません。夕方以降に、活発になります。樹上を飛び回ることが多いです。
 初夏の夕方、葉の茂った樹上にいるのでは、人目につかないのも、当然ですね。加えて、彼らは、非常に数が減っています。東京の区部では、絶滅したといわれるほどです。
 ウラナミアカシジミは、日本の平地から低山帯の、クヌギ林に棲むチョウです。日本の工業化が進む前は、彼らが棲むクヌギ林は、人間によって保たれていました。
 昔、人里のクヌギ林は、重要な資源でした。薪を取ったり、炭を焼いたりするのに、必要でした。資源を守るために、人々は、クヌギ林の手入れを怠りませんでした。
 しかし、時代が変わりました。今や、薪や炭の需要なんて、ほとんどありませんね。このために、クヌギ林は、切り開かれてしまったり、荒れ放題にされたりしました。
 そうなると、ウラナミアカシジミは、すみかを奪われます。例えば、東京の区部に、昔ながらの「人里のクヌギ林」なんて、もう、ないでしょう。ウラナミアカシジミが、絶滅危惧種になるわけですね。
 最近になって、明るいニュースが飛び込んできました。ウラナミアカシジミが、東京の区部で確認されたというのです。この大都市の、いったい、どこに? それは、明治神宮の森です。ここの森は、大正時代以降に作られた、人工の森です。
 人工の森でも、きちんと考えて管理すれば、自然がよみがえるのですね。もし、明治神宮の近辺で、ウラナミアカシジミを見つけたら、そっと観察してあげて下さい。
図鑑↓↓↓↓↓には、ウラナミアカシジミが掲載されています。ban_zukan.net.jpg
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 過去の記事でも、ウラナミアカシジミに近縁な「ゼフィルス」と呼ばれるチョウを取り上げています。また、ウラナミアカシジミと同じ、シジミチョウ科のチョウを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
都会派のチョウ? ヤマトシジミ(2014/2/24)
アリとアブラムシとシジミチョウとの関係は?(2013/4/8)
チョウ(蝶)には、秋型や夏型がある?(2012/9/3)
肉食性のチョウ(蝶)がいる?(2010/8/9)
森林の妖精? ゼフィルスたち(2010/6/14)
などです。


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