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2015年6月12日

富士山と白山、植物が多いのは、どっち?

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 日本で一番有名な山は、富士山で、間違いありませんね。ところが、富士山にちなんだ種名を持つ生物は、意外に少ないです。植物では、フジハタザオ(富士旗竿)、フジアザミ(富士薊)、フジテンニンソウ(富士天人草)があるくらいです。
 その理由は、富士山が、地質学的に若い山だからです。多くの生物が棲みつき、種として分化するには、短い時間しか、経っていません。富士山に登った方なら、おわかりでしょうが、富士山の上の方は、砂と岩ばかりですよね。そもそも、生物が少ないです。
 フジハタザオも、フジアザミも、フジテンニンソウも、富士山にしか、生えないわけではありません。フジハタザオと、フジテンニンソウとは、本州の山地に、広く分布します。フジアザミは、関東と中部の山地に分布します。
 これらの種に、「富士」の種名が付いたのは、単純に、富士山の周辺に多いからです。
 山の名前が、種名に付いた例では、「白山【はくさん】何とか」という種が多いです。植物の例を挙げれば、ハクサンハタザオ(白山旗竿)、ハクサンシャクナゲ(白山石楠花)、ハクサンアザミ(白山薊)、ハクサンフウロ(白山風露)など、枚挙にいとまがありません。
 白山とは、むろん、石川県と岐阜県との境界にある白山を指します。富士山、立山【たてやま】と並んで、日本三名山といわれる山です。知名度で富士山に負けても、植物名の多さでは、白山が、圧勝しています。二十種以上の「ハクサン○○」があります。
 こうなったのには、理由があります。白山は、高山帯を持つ日本の山としては、最西に位置するからです。高山帯とは、標高が高すぎて、樹木が生えない地帯を指します。そのような地帯には、高山帯特有の草が生えます。
 白山は、位置と標高とからいって、高山帯が存在する限界点の山です。このことが珍しがられて、白山は、早くから、生物の調査が進みました。おかげで、白山で発見された植物が、多いです。それらの種には、白山にちなんだ種名が付けられた、というわけです。
 富士山でも、白山でも、高山帯に棲む生物は、とても繊細です。わずかな環境の乱れで、絶滅しかねません。そんなことにならないようにしたいですね。
図鑑↓↓↓↓↓には、フジアザミ、ハクサンシャクナゲが掲載されています。ban_zukan.net.jpg
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 過去の記事でも、山地に生える植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
満天の星、ドウダンツツジ(2014/5/9)
ブナの生存戦略(2013/11/22)
マツヨイグサとツキミソウとは、違う? 同じ?(2013/5/31)
登山者を慰める? フウロソウの仲間たち(2011/7/22)
植物の世界は、「虎の尾」だらけ?(2009/11/16)
などです。


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