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2015年6月22日

「蓼【たで】食う虫も好き好き」の蓼とは?

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 「蓼食う虫も好き好き」という諺【ことわざ】がありますね。これは、蓼という、からい味のする植物があって、成り立つものです。「蓼のようなからい物でも、好きで食べる者がいるよ」という意味ですね。この蓼とは、どんな植物でしょうか?
 タデという種名が付く植物は、何十種もあります。タデ科というグループがあり、そこに含まれる種に、「○○タデ」が多いです。イヌタデ、ハナタデ、オンタデなどです。
 それらのうち、諺に言われる蓼とは、ヤナギタデ(柳蓼)という種です。タデ科イヌタデ属に属する一種です。水辺に生える草です。夏に、淡紅色の花を、穂状に咲かせます。ヤナギタデという種名は、葉が、ヤナギに似ることから、付けられました。
 ヤナギタデの葉には、諺どおり、辛味があります。この辛味が好まれて、刺身のつまに使われたり、蓼酢【たでず】の材料にされたりします。蓼酢とは、酢に、ヤナギタデの葉をすりつぶして混ぜたものです。アユの塩焼きに、かけて食べますね。
 日本では、古来、ヤナギタデを、食用にしてきました。万葉集に詠まれる「蓼」は、ヤナギタデを指すと考えられています。現在でこそ、限られた用途にしか使われませんが、昔は、蓼汁【たでじる】など、さまざまな料理に使われたようです。
 食用のヤナギタデは、栽培されたものが使われます。ヤナギタデには、栽培品種が、いくつもあります。ムラサキタデ(ベニタデ)、アザブタデ、ホソバタデなどです。
 野生のヤナギタデは、日本全国で、平凡に見られます。現在は、水辺の雑草とされることが多いです。海外での分布も広くて、北半球の温帯域と熱帯域に、普通に自生します。
 外国でも、ヤナギタデを食用にする例は、多いです。日本と同じような利用をする地域もあれば、そうでない地域もあります。例えば、ヨーロッパでは、かつて、ヤナギタデの果実を利用しました。果実を、コショウ(胡椒)の代用にしたそうです。このために、ヤナギタデには、water pepper(水辺のコショウ)という英語名があります。
 日本語では、ヤナギタデには、ホンタデ(本蓼)、マタデ(真蓼)などの別名があります、本物の蓼という意味ですね。昔は、現代以上に、重要な食べ物だったのでしょう。
図鑑↓↓↓↓↓には、タデ科の植物が、十種以上掲載されています。ban_zukan.net.jpg
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 過去の記事でも、諺【ことわざ】や、故事成語に登場する植物を取り上げています。また、万葉集に登場する植物も、取り上げています。よろしければ、以下の記事もお読み下さい。
悪名No.1? ヘクソカズラ(2014/8/1)
「海棠【かいどう】の睡り、未だ足らず」とは?(2013/3/29)
マタタビは、ヒトも食べられる?(2012/3/9)
センダン(栴檀)とは、どんな植物?(2009/5/4)
ヨシとアシは同じもの?(2006/9/8)
などです。



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