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2016年4月 8日

ヌタウナギは、スーパー繊維の持ち主?

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 ヌタウナギという生物の名を、聞いたことがおありでしょうか? 名前のとおり、外見は、ウナギに似て、細長いです。多くのヌタウナギの仲間は、深海に棲みます。
 外見が似ていても、ヌタウナギは、ウナギとは、まったく違う生物です。厳密に言えば、魚類ですらありません。魚類より、もっと原始的な脊椎動物です。ヌタウナギに近縁なのは、ヤツメウナギです。ヤツメウナギとヌタウナギと合わせて、円口類と呼ばれます。
 先述のとおり、円口類は、魚類とは違うグループです。現存する脊椎動物の中では、最も原始的とされます。が、便宜的に、魚類に入れられることが多いです。
 ヌタウナギには、魚類のウナギとは違う、いくつもの特徴があります。外見で、すぐに気づくのは、眼がないことです。暗い深海で暮らすため、彼らは、事実上、視覚を捨てたと考えられています。かわりに、嗅覚や触覚を発達させました。
 ヌタウナギの顔を見ると、顔の先端に、「口」が開いているように見えます。ところが、これは、口ではありません。鼻孔です。鼻孔が大きいので、口に見えてしまうのですね。嗅覚を発達させたために、こうなりました。本当の口は、顔の下側にあります。
 ヌタウナギの「ヌタ」とは、どういう意味でしょうか? これは、彼らが、ヌタヌタした粘液を分泌することに由来します。この粘液は、ヌタウナギが獲物を捕えたり、敵の攻撃を防いだりするのに使われます。分泌された粘液は、水を吸って量が増えます。
 水中で増えたヌタヌタは、強力な武器になるようです。ヌタヌタが鰓にからんで、窒息してしまう生き物もいます。水中から、ヌタヌタを引き上げてみると、透明なゼリー状の塊になっています。とても丈夫で、引っ張っても、ちぎれません。
 近年、このヌタヌタが、注目されています。人間の役に立つかもしれないからです。
 ヌタヌタを調べると、非常に細い繊維状になっています。この繊維は、なんと、同じ太さのナイロン繊維や、ケブラー繊維よりも、丈夫だとわかりました。人工的に、この繊維を再現できれば、ナイロンやケブラーにとって代わるかも知れません。
 いつか、ヌタウナギから学んだ繊維が、私たちの体を飾る日が来るでしょうか。
図鑑↓↓↓↓↓には、残念ながら、ヌタウナギは載っていません。かわりに、日本の魚類が、五十種以上掲載されています。
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 過去の記事でも、円口類【えんこうるい】を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ヤツメウナギは、魚類か?(2012/2/6)
などです。


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