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2016年5月30日

デイゴは、極楽の花?

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 デイゴは、沖縄県の花として知られますね。春から初夏にかけて、鮮やかな赤い花を咲かせる樹木です。マメ科デイゴ属に属する一種です。
 すっかり沖縄に馴染んでいる植物ですが、沖縄が原産地ではありません。日本の内地が原産地でもありません。インドやマレー半島が原産地です。もともと、熱帯の植物です。
 原産地のインドでも、美しい花が咲く植物として、デイゴは、喜ばれるようです。インドの神話に、デイゴが登場します。それによれば、デイゴは、インドラという神さまが、天上の自分の庭園で栽培しているといいます。インドの天国の花ですね。
 天上にあったデイゴの花を、クリシュナという神さまが盗み出して、地上へ持ってきます。それから、地上にデイゴが咲くようになった、という由来ばなしになっています。
 インドは、仏教の故郷ですね。このために、インド神話は、仏教にも取り入れられました。仏教の説話の中でも、デイゴは、極楽に咲く花とされています。
 デイゴは、古代インドで使われたサンスクリット語で、マンダーラ、パーリジャータなどと呼ばれました。仏教が、インドから中国へ伝わった時に、サンスクリット語のデイゴの名前が漢訳されて、曼陀羅華【まんだらげ】(マンダーラの音訳)、波利質多羅【はりしったら】(パーリジャータの音訳)などと呼ばれるようになりました。
 曼陀羅華という名を聞いて、首をひねった方もいらっしゃるでしょう。現在の日本で曼陀羅華といえば、デイゴとは別の植物を指すからです。それは、正式な日本語名(標準和名)を、チョウセンアサガオという植物です。ナス科チョウセンアサガオ属の種です。
 チョウセンアサガオも、もともと、日本にあった植物ではありません。インドあたりが原産地です。インドから中国へ、チョウセンアサガオが伝わった時に、仏教の経典に登場する「曼陀羅華」が、チョウセンアサガオであると、誤解されたようです。
 本来の「曼陀羅華」であるデイゴは、仏教の経典に、よく登場します。仏陀が法を説く時、それを祝って天上から降り注ぐ花の一つが、曼陀羅華=デイゴだとされます。昔のインドの人には、デイゴの美しさが、天上の花にふさわしく見えたのでしょう。
図鑑↓↓↓↓↓には、残念ながら、デイゴは載っていません。かわりに、日本に分布するマメ科の植物が、二十種以上掲載されています。
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 過去の記事でも、仏教に関係する植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
仏教と植物、意外な関係(2014/12/19)
ムラサキケマンの「ケマン」とは?(2014/4/25)
仏典にも登場、マンゴー(2013/8/9)
ザクロが人肉の味というのは、本当?(2007/9/28)
花祭りの甘茶は、お茶の木からできる?(2007/4/5)
などです。


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