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2016年7月31日

キキョウ

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キキョウ  画像
和名:キキョウ
学名:Platycodon grandiflorum (Jacq.) A.DC.
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東京 港区【2016.07.15】
図鑑↓↓↓↓↓には、キキョウ掲載されています。
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2016年7月30日

カルガモ

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カルガモ  画像
和名:カルガモ
学名:Anas poecilorhyncha
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東京 港区【2016.06.11】
図鑑↓↓↓↓↓には、カルガモ掲載されています。
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2016年7月29日

深海で、骨を食【は】むもの

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 深海には、浅い海では考えもつかないような生物が、多く棲んでいます。今回は、そのような生物の一種を紹介しましょう。ホネクイハナムシです。
 ホネクイハナムシは、深海の中でも、とりわけ、変わった所に棲みます。死んで、深海に落ちてきたクジラの骨に棲むのです。そこでしか、見つかりません。
 深海は、食べ物の乏しい場所です。そこに、浅い海から落ちてくる死骸は、貴重な食べ物になります。クジラのような大きな死骸となれば、たいへんな御馳走です。たくさんの深海生物が集まってきて、クジラの死骸を食べます。
 クジラの死骸が深海に落ちてきても、ホネクイハナムシは、すぐには現われません。他の生物に肉が食べられて、骨が露出した頃に現われます。「ホネクイ」という名のとおり、彼らは、新鮮なクジラの骨を食べます。クジラの骨の脂肪から、栄養を取るようです。
 ホネクイハナムシは、クジラの骨に穴を開けて棲みます。穴から、花のようなものをひらひらさせているため、ホネクイハナムシと名付けられました。ひらひらしているものは、鰓【えら】です。本体は、骨の中にあって、植物の根のようになっています。
 この根のような部分に、ホネクイハナムシは、細菌を共生させています。この細菌が、クジラの骨の栄養を利用し、ホネクイハナムシは、細菌から栄養を得ます。このために、ホネクイハナムシは、普通の口や肛門や消化器官を持ちません。必要ないからです。
 ホネクイハナムシは、細菌を通じて、間接的に、クジラの骨を食べているわけです。こんな変わった生態のホネクイハナムシは、何の仲間なのでしょうか?
 じつは、釣り餌にされるゴカイなどの仲間です。詳しく書けば、環形動物門【かんけいどうぶつもん】多毛綱【たもうこう】ケヤリムシ目【もく】シボグリヌム科に属します。
 ケヤリムシ目というグループ名に、ぴんと来た方もいるでしょう。ケヤリムシは、浅い海で見られるゴカイの仲間です。海底の岩などに、穴を開けて棲みます。穴から鰓を出して、ひらひらさせます。岩がクジラの骨に変われば、ホネクイハナムシと同じですね。
 ホネクイハナムシは、二〇〇六年に発見されたばかりで、まだ、わからないことが多いです。
図鑑↓↓↓↓↓には、イバラカンザシゴカイ、ウミケムシなどが掲載されています。
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 過去の記事でも、ホネクイハナムシと同じ環形動物【かんけいどうぶつ】を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
海の謎生物、ボネリムシ(2014/10/20)
干潟には、ゴカイやミミズの仲間が多い?(2013/11/18)
ハオリムシ(羽織虫)の分類は?(2012/12/10)
泳ぐゴカイがいる?(2011/2/14)
海の毛虫も蝶(チョウ)になる? ウミケムシ(2010/3/15)

2016年7月28日

ナミアゲハ

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ナミアゲハ  画像
和名:ナミアゲハ
学名:Papilio xuthus
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東京 港区【2016.07.15】
図鑑↓↓↓↓↓には、ナミアゲハ掲載されています。
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2016年7月27日

アガパンサス

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アガパンサス  画像
和名:アガパンサス
学名:Agapanthus africanus
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東京 港区【2016.07.15】


2016年7月26日

ジャカランダ

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ジャカランダ  画像
和名:ジャカランダ
学名:Jacaranda
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東京 港区【2016.06.11】


2016年7月25日

ゼンテイカ? ニッコウキスゲ? 正しい種名とは

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 山登りをされる方なら、ニッコウキスゲという植物の名を、聞いたことがあるでしょう。日光の霧降高原や、長野県の霧ケ峰などに、群落があることで、知られます。春から夏にかけて、ユリに似た黄色い花を咲かせます。高原に咲きそろう様子は、壮観です。
 観光名物になるほど、有名な植物ですのに、植物図鑑で「ニッコウキスゲ」を調べようとすると、載っていないことがあります。それには、理由があります。
 「ニッコウキスゲ」という名は、正式な日本語名(標準和名)ではないとされることが多いのですね。標準和名は、ゼンテイカとされることが多いです。
 ゼンテイカは、漢字では、「禅庭花」と書かれます。けれども、これは当て字だという説があります。「カ」が「花」を指すことは、間違いありません。が、「ゼンテイ」が何を指すのかは、はっきりしません。ゼンテイではなく、セッテイカという別名もあります。
 ここでは、ゼンテイカを標準和名としましょう。ゼンテイカは、日本の北海道から中部地方まで、広く分布します。暑さに弱いために、本州では、高原に自生することが多いです。東北地方や北海道など、涼しい地方では、低地にも見られます。
 ゼンテイカには、別名が多いです。「ニッコウキスゲ」も、その一つです。
 ゼンテイカに別名が多いのは、地域ごとに、変異が見られるためです。例えば、東京都の浅間山【せんげんやま】に自生する個体群は、花期が早いなどの特徴があります。これは、ゼンテイカの変種だとして、ムサシノキスゲという変種名が付いています。
 他に、北海道や本州北部に自生する個体群も、花被片が厚いなどの特徴があります。この個体群には、エゾゼンテイカという名が付いています。
 ニッコウキスゲという名も、もともとは、ゼンテイカのうち、日光付近に自生する個体群に付けられた名でした。日光という、著名な観光地名が入っているために、覚えやすいのでしょう。いつの間にか、ゼンテイカ全体を指す名になってしまいました。
 変異が多いゼンテイカは、分類が難しいです。別名の多さが、ややこしさに拍車をかけています。これについては、また、項を改めて書きましょう。

図鑑↓↓↓↓↓には、ニッコウキスゲ(ゼンテイカ)が掲載されています。
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 過去の記事でも、ゼンテイカと同じワスレグサ属の植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
忘れ草【わすれぐさ】とは、どんな植物?(2010/8/25)

2016年7月24日

アオダイショウ

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アオダイショウ  画像
和名:アオダイショウ
学名:Elaphe climacophora
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東京 港区【2016.06.11】
図鑑↓↓↓↓↓には、アオダイショウ掲載されています。
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2016年7月23日

セマダラコガネ

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セマダラコガネ  画像
和名:セマダラコガネ
学名:Blitopertha orientalis
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東京 港区【2016.06.08】
図鑑↓↓↓↓↓には、セマダラコガネ掲載されています。
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2016年7月22日

セミの翅【はね】の秘密

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 今年の夏、セミ(蝉)の声を聞きましたか? 子供の頃、セミ取りをした経験のある方も、多いでしょう。「声を頼りにセミを探しても、なかなか見つからない」という経験をしたことがないでしょうか? 気がつくと、目の前の木に止まっていたりします。
 木に止まったセミの姿は、明らかに見えにくいです。セミの写真を取ろうとしたことがある方は、よくおわかりでしょう。セミの体色は、さほど、木に似ているとは思えませんのに、木の皮に溶け込んだように見えます。
 その秘密は、セミの翅【はね】にあります。ミンミンゼミやヒグラシなどの、透明な翅のセミでも、翅が光を反射しません。おかげで、セミの輪郭が、背景に溶け込んでしまいます。同じように透明なガラスと比べると、セミの翅の無反射性が、顕著です。
 セミの翅が、ガラスのように、光を反射してきらりと光れば、もっとセミが見つけやすいでしょう。セミの翅は、敵に見つかりにくいようにできています。
 どういう仕組みで、そうなっているのでしょうか? 電子顕微鏡で、セミの翅を見てみると、微細な構造が見えてきます。セミの翅は、とても小さな突起で、びっしりと覆われています。この構造は、ガ(蛾)の眼の構造と似ています。
 ガの眼の構造については、以前、このブログで取り上げましたね(ガ(蛾)は、どうやって暗闇で見る?(2016/6/10))。ガの眼のように、微小な突起が並んだ構造を、モスアイ構造と呼びます。モスアイ構造は、ガ以外にも、さまざまな昆虫が持っています。
 ガの場合は、暗闇の中で飛ぶために、モスアイ構造が役立っています。セミの場合は、それを翅に利用して、無反射性を得ています。無反射性以外にも、モスアイ構造には、いくつもの利点があります。例えば、水をはじく効果があります。
 雨が降った時、翅が濡れて飛べなくなったら、セミにとっては、死活問題ですね。モスアイ構造のおかげで、セミの翅は、水をはじき、雨の中でも、飛ぶことができます。
 アブラゼミなど、不透明な翅のセミでも、モスアイ構造が確認されています。モスアイ構造には、前記の水をはじく効果など、利点が多いためでしょう。
図鑑↓↓↓↓↓には、日本に分布するセミが、八種ほど掲載されています。
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 過去の記事でも、セミの仲間を取り上げています。また、モスアイ構造についても、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ガ(蛾)は、どうやって暗闇で見る?(2016/6/10)
セミは、カメムシの仲間か?(2011/8/29)
孵化【ふか】と羽化【うか】とは、どう違う?(2008/8/29)
空蝉【うつせみ】とは、どんなセミ?(2008/6/30)
セミ(蝉)の幼虫は何年生きる?(2006/7/3)

2016年7月20日

ヤマボウシ

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ヤマボウシ  画像
和名:ヤマボウシ
学名:Cornus kousa Hance
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東京 港区【2016.06.07】
図鑑↓↓↓↓↓には、ヤマボウシ掲載されています。
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モンシロチョウ

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モンシロチョウ  画像
和名:モンシロチョウ
学名:Pieris rapae crucivora
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東京 港区【2016.06.07】
図鑑↓↓↓↓↓には、モンシロチョウ掲載されています。
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2016年7月19日

驚異の深海生物がいっぱい!

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 千葉県立中央博物館で、面白い展覧会が開かれています。「驚異の深海生物―新たなる"深"世界へ―」です。早速、行ってまいりました。とても興味深い展覧会でした。
 この展覧会では、何と言っても、実物の深海生物の標本が、たくさん見られることが、すごいです。深海関係の展覧会でも、ここまで多くの実物標本が展示されるのは、めったにありません。種としても、数が少なく、変わった姿のものが来ています。
 変わった姿の深海魚と言えば、タウマティクティスが、横綱級です。タウマティクティスとは、ラテン語の学名Thaumatichthysを、そのまま読んだ名です。奇想天外な姿のために、ビックリアンコウという日本語名も付いています。
 タウマティクティス(ビックリアンコウ)は、下顎【あご】より、上顎のほうが長いです。下顎からはみ出た上顎の部分に、発光器が付いています。この発光器で、獲物をおびき寄せるのではないかといわれます。生きた姿を見た人は、誰もいないので、本当の生態は、わかっていません。標本ですら、一般公開されるのは、まれなことです。
 魚類以外の深海生物も、充実しています。例えば、ヤドカリの仲間のキンチャクヤドカリという種がいます。普通のヤドカリは、貝類の殻を借りて、宿にしますね。ところが、キンチャクヤドカリは、イソギンチャクを宿にします。
 イソギンチャクには、骨がないため、柔らかいです。キンチャクヤドカリは、そのようなイソギンチャクを背負って、脚でぐぐーっと引っ張り上げます。ちょうど、ヒトがパンツをはくような状態で、ヤドカリの腹部に、イソギンチャクをはきます。
 こんな不思議な生態の生物たちに、会ってみたいですよね? 会場には、このような深海生物たち(の実物標本)が、まだまだ、たくさんいます。巨大な口のフクロウナギ、巨大な胃袋のオニボウズギス、鉄の鎧【よろい】を持つウロコフネタマガイ(スケイリーフット)、世界最深の深海の底に棲むカイコウオオソコエビなどです。
 甲殻類のタナイス目【もく】で最大の種、エンマノタナイスもいます。深海生物がお好きなら、このような地味な種も、お見逃しありませんように。

図鑑↓↓↓↓↓には、キアンコウ、ズワイガニ、タラバガニなど掲載されています。
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 「驚異の深海生物」展の情報は、以下のページにあります。
驚異の深海生物―新たなる"深"世界へ―(千葉県立中央博物館の公式サイト内ページ)
 過去の記事でも、現在開催中の生物関係のイベントを紹介しています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
格好いい海のハンターたち(2016/7/12)
江戸の博物学(2016/7/2)

2016年7月18日

ノウゼンカズラの仲間たち

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 ノウゼンカズラは、日本の夏を彩る花です。夏に、橙色の、らっぱ状の花が咲くつる植物を、見たことがありませんか? それが、ノウゼンカズラです。中国原産の植物です。現在は、暑い日本の夏にも負けない園芸植物として、日本に根付いています。
 ノウゼンカズラは、ノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属に属します。ノウゼンカズラ属には、ノウゼンカズラと、アメリカノウゼンカズラと、二種しか属しません。
 アメリカノウゼンカズラも、ノウゼンカズラに似ています。種名のとおり、原産地は、北米の東部です。ノウゼンカズラと同じように、花を観賞するため、栽培されます。
 ノウゼンカズラ属は、小さな属です。けれども、ノウゼンカズラ科は、六百種以上が含まれる、そこそこ大きな科です。この科の植物には、熱帯に分布するものが多いです。
 有名な種を、二つほど挙げてみましょう。キリモドキ(ジャカランダ)や、カエンボクが、ノウゼンカズラ科に属します。キリモドキとカエンボクとは、世界三大花木のうちの二種です。残り一種のホウオウボクは、ノウゼンカズラ科ではなく、マメ科です。
 三大花木に挙げられるだけあって、キリモドキにもカエンボクにも、美しい花が咲きます。キリモドキには、キリ(桐)の花に少し似た、薄紫の花が付きます。カエンボクは、「火焔木」の名が示すように、赤い花を咲かせます。
 キリモドキは、南米が原産地です。カエンボクは、西アフリカが原産地です。どちらの種も、花が美しいために、世界じゅうの熱帯域で栽培されています。
 ただし、カエンボクは、原産地以外の熱帯域では、外来種として警戒されています。生命力が強すぎて、在来種を駆逐してしまうのではないかと、懸念されています。
 日本のノウゼンカズラも、夏には、大いに繁茂していますね。野生化して、在来種をおびやかすことは、ないのでしょうか? 今のところ、ノウゼンカズラが増え過ぎて困っているという話は、聞きません。それには、理由があります。
 ノウゼンカズラは、日本では、あまり果実を結びません。花粉を媒介するのに適した動物が、日本には、いないようです。本来の授粉者は、鳥だと推測されています。
図鑑↓↓↓↓↓には、ノウゼンカズラ掲載されています。
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 過去の記事でも、ノウゼンカズラ科の植物を取り上げています。また、一時的に、ノウゼンカズラ科と思われた植物や、熱帯産の園芸植物も、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
アメリカノウゼンカズラの画像(2015/8/20)
ブーゲンビリアは、イカダカズラか?(2015/8/10)
トケイソウの果実が、パッションフルーツ?(2013/8/16)
梓【あずさ】の正体は、キササゲ?(2009/11/9)
桐【きり】の名前で、きりきり舞い?(2009/5/8)

2016年7月17日

ムラサキケマン

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ムラサキケマン  画像
和名:ムラサキケマン
学名:Corydalis incisa (Thunb.) Pers.
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東京 港区【2016.06.07】
図鑑↓↓↓↓↓には、ムラサキケマン掲載されています。
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2016年7月16日

ムクドリ

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ムクドリ  画像
和名:ムクドリ
学名:Sturnus cineraceus
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東京 港区【2016.06.07】
図鑑↓↓↓↓↓には、ムクドリ掲載されています。
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2016年7月15日

南西諸島のカナヘビたち

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 南西諸島は、多くの珍しい生物がいることで、知られますね。けれども、一般に知られるのは、イリオモテヤマネコのような哺乳類か、ヤンバルクイナのような鳥類がほとんどです。もっと小さくて、目立たない生き物にも、注目すべき種がいます。
 今回は、南西諸島の爬虫類を紹介しましょう。トカゲの仲間で、カナヘビ科に属するものたちです。カナヘビという名でも、ヘビではなくて、トカゲです。
 カナヘビ科のトカゲたちは、体型がスマートで、尾が非常に長いです。長い尾だけを見ると、ヘビのように見えるために、カナヘビという名が付いたのでしょう。
 日本に分布するカナヘビ科のうち、最大の種が、南西諸島にいます。サキシマカナヘビという種です。南西諸島でも、ずっと南の八重山諸島(石垣島、西表島、黒島、小浜島)でしか、確認されていません。世界中で、ここにしかいない、日本固有種です。
 サキシマカナヘビは、全長が30cmにも達することがあります。ただし、全長の四分の三くらいは、尾の長さです。全身が緑色をした、美しいトカゲです。
 八重山諸島より北の沖縄諸島、奄美諸島、トカラ列島には、アオカナヘビという種が分布します。サキシマカナヘビより、小さいです。それでも、全長28cmくらいになります。全長の四分の三くらいを尾が占めるのは、サキシマカナヘビと同じです。
 アオカナヘビも、美しい緑色の体色をしています。日本固有種なのも、サキシマカナヘビと同じです。野生なら、分布域が違うために、サキシマカナヘビと区別できます。
 八重山諸島と沖縄諸島の間には、宮古列島があります。ここには、また独自の、ミヤコカナヘビという種が分布します。体型や体色は、アオカナヘビと似ています。体の大きさが、アオカナヘビより、さらに小さいです。全長22cmくらいになります。
 ミヤコカナヘビは、以前、アオカナヘビと同じ種だと思われていました。しかし、似ていても、違う種だとわかりました。一九九六年に、新種として記載されました。
 ミヤコカナヘビも、日本固有種です。興味深いことに、距離的に台湾に近いサキシマカナヘビよりも、ミヤコカナヘビのほうが、台湾や中国のカナヘビに近縁だそうです。
図鑑↓↓↓↓↓には、ニホンカナヘビ掲載されています。
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 過去の記事でも、カナヘビの仲間を取り上げています。また、カナヘビ科以外のトカゲも、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
日本の海トカゲ? ミヤコトカゲ(2014/10/13)
宮古島の生き物の謎(2013/7/1)
北極圏にも、トカゲがいる?(2012/12/7)
日本最大のトカゲとは?(2009/8/14)
ヘビと付くのに蛇じゃない、カナヘビ(2008/4/18)

2016年7月14日

ホタルブクロ

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ホタルブクロ  画像
和名:ホタルブクロ
学名:Campanula punctata Lam.
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東京 港区【2016.06.07】
図鑑↓↓↓↓↓には、ホタルブクロ掲載されています。
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2016年7月13日

フジの実

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フジの実  画像
和名:フジ
学名:Wisteria floribunda (Willd.) DC.
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東京 港区【2016.06.07】
図鑑↓↓↓↓↓には、フジ掲載されています。
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2016年7月12日

格好いい海のハンターたち

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 国立科学博物館で、「海のハンター展」という展覧会が開かれています。海のハンター、つまり、捕食動物たちを紹介する展覧会です。早速、行ってまいりました。
 最初に、古代の海のハンターたちが紹介されています。ここでは、脊椎動物の顎【あご】の進化について、解説されています。ぜひ、この解説パネルをお読み下さい。私たち脊椎動物にとって、顎の獲得が、いかに画期的なことだったか、わかります。
 古代の次は、現代の海に棲むハンターたちが現われます。深海、極域、外洋、浅海と、四つの生息域ごとに、紹介されています。
 深海には、「これって、本当に魚なの?」と訊きたくなる、奇妙な姿の深海魚がいます。その姿は、暗く、冷たく、食べ物の乏しい深海に適応したものです。奇妙に見えても、その姿は、深海で獲物を捕え、生きるのに、都合が良い姿です。
 極域は、とてつもない寒さが、生き物を苦しめます。そんな中でも、例えばペンギンなどは、氷山の浮かぶ海に潜って、獲物を捕えています。会場では、ペンギンに小型カメラを背負ってもらって、撮影した映像を見ることができます。
 外洋は、高速で泳ぐ魚が多い世界です。外洋には、身を隠すものがないため、敵から逃れるには、速く泳ぐしかありません。そういった獲物を捕えるには、ハンターたちは、もっと速く泳がなければなりません。クロマグロなどが、高速で泳ぐ理由です。
 浅海は、私たちヒトに馴染み深い世界ですね。ここでは、マダイ、サワラ、ヒラメ、アナゴなど、食卓によくのぼる魚たちが、紹介されています。ヒトが食べるこれらの魚たちも、海中では、貪欲なハンターなのですね。
 全体を通して、最も多く展示されているのは、サメ類です。サメ類は、四億年以上も前に、地球に現われました。それ以来、絶滅の危機を乗り越えて、捕食者として進化してきました。このために、海のあらゆる領域で、多様なハンターになっています。
 会場では、サメたちの、ハンターとして研ぎ澄まされた能力が、紹介されています。格好いいです。サメが好きな方にとっては、天国のような展覧会です(笑)
図鑑↓↓↓↓↓には、日本近海に棲むサメ類など、海のハンターが何種も掲載されています。
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 海のハンター展については、以下のページに情報があります。
海のハンター展 公式サイト


 過去の記事でも、現在、開催中の、生物に関する展覧会を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
江戸の博物学(2016/7/2)

2016年7月11日

ベルガモットは、ミカン科か? シソ科か?

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 このブログでは、紛らわしい名を持つ生物を、いくつも取り上げてきましたね。今回も、そのような植物を紹介しましょう。ベルガモットと呼ばれる植物です。
 ハーブがお好きな方なら、ベルガモットという名を聞いたことがあるでしょう。ベルガモットと呼ばれて、ハーブとして用いられる植物には、複数の種があります。
 最初に、「ベルガモット」と名付けられたのは、ミカン科ミカン属の種です。他のベルガモットと区別するために、ベルガモットオレンジと呼ばれます。ミカン属の多くの種と同じように、オレンジに似た果実を付けます。果実は、酸味が強く、生食はできません。
 ベルガモットオレンジは、果実から、香りの良い精油が取れます。この精油を、紅茶の香り付けなどに用います。ベルガモットオレンジの主産地は、イタリアです。
 もう一つの「ベルガモット」は、正式な日本語名(標準和名)を、タイマツバナ(松明花)という種です。こちらは、シソ科ヤグルマハッカ属に属します。ベルガモットオレンジと違い、樹木ではなく、草です。夏に、鮮紅色の花が、まさに松明のように咲きます。
 タイマツバナの原産地は、北米です。もともと、アメリカ先住民が、ハーブとして用いていました。このために、Oswego tea(オスウィーゴ族の茶)という英語名もあります。
 タイマツバナの花や葉には、ベルガモットオレンジに似た香りがあります。このことから、ベルガモットと呼ばれるようになりました。現在は、日本を含む世界各地で、栽培されています。ハーブとして用いられたり、美しい花を観賞用にしたりします。
 ややこしいことに、タイマツバナには、複数の呼び名があります。ベルガモット以外に、モナルダ、ビーバーム、それに先述のオスウィーゴ・ティーなどと呼ばれます。
 モナルダMonardaという呼び名は、ラテン語の学名に由来します。タイマツバナが属する、ヤグルマハッカ属のラテン語名が、Monardaなのです。
 モナルダという名は、タイマツバナを含めた、ヤグルマハッカ属の総称としても、用いられます。ヤグルマハッカ属には、二十種ほどの種があります。その多くが、ハーブになります。タイマツバナ以外では、ヤグルマハッカという種が有名です。
図鑑↓↓↓↓↓には、日本に分布するミカン科の植物と、シソ科の植物とが掲載されています。
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 過去の記事でも、ミカン科の植物や、シソ科の植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ミヤマシキミと、シキミとは、違う? 同じ?(2016/4/18)
どれが正しい? ヤマハッカ属の学名(2015/9/14)
縄文時代から栽培されていた? シソ(2014/7/4)
ミカンとオレンジとは、違う? 同じ?(2014/2/14)
ハッカ(薄荷)は、分類学者泣かせ?(2013/9/6)

2016年7月10日

ビヨウヤナギ

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ビヨウヤナギ  画像
和名:ビヨウヤナギ
学名:Hypericum chinense L.
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東京 港区【2016.06.07】
図鑑↓↓↓↓↓には、ビヨウヤナギ掲載されています。
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2016年7月 8日

ヒトの役に立つ? シロアリ

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 シロアリは、害虫として、あまりにも有名ですね。けれども、すべてのシロアリが、ヒトに害をなすわけではありません。ヒトの役に立っているシロアリもいます。
 例えば、アフリカのサバンナに棲むシロアリを、挙げてみましょう。ヒトが少ないサバンナには、膨大な数のシロアリが棲んでいます。彼らは、日本で害虫とされるヤマトシロアリやイエシロアリと違って、人家に巣を作るのではありません。
 サバンナには、ところどころに、奇妙な形の塚があります。これが、シロアリたちの棲むアリ塚です。アリ塚は、土や、シロアリたちの排泄物で、作られています。
 アフリカのサバンナは、厳しい気候の場所です。日中は容赦なく日が照りつけ、気温は、40℃を軽く越えます。いっぽうで、夜間は、冷え込みます。なのに、アリ塚の中の温度は、常に30℃前後です。シロアリたちにとって、快適な温度に保たれています。
 人間が持つエアコンがあるわけではないのに、なぜ、アリ塚は、このように一定の温度を保てるのでしょうか? アリ塚の仕組みに、秘密がありました。
 アリ塚の中には、無数のトンネルが張り巡らされています。トンネルは、地上部分だけでなく、地下にも及びます。地下部分の土は、湿っています。
 アリ塚の外から、暖気が入ってくると、地下水分が蒸発します。水が蒸発するには、エネルギーを使うため、そのぶん、空気が冷やされます。
 それでもなお、暑い空気があると、煙突効果という現象によって、アリ塚の上部から排出されます。アリ塚の下部からは、代わりに、冷たい空気が引き込まれます。
 他にも、アリ塚の土壁が、保水性と通気性とに優れた構造になっているなど、いくつもの巧みな仕組みがあります。このために、酷暑のサバンナでも、アリ塚の中は、常に快適に保たれています。一種の、天然のエアコンと言えます。
 じつは、アフリカのジンバブエという国に、このアリ塚の仕組みを応用した建物が建っています。アリ塚を真似たことで、冷房のコストが、劇的に下がりました。その建物は、省エネビルとして、称賛されています。シロアリが、人間の役に立った例です。
図鑑↓↓↓↓↓には、ヤマトシロアリ掲載されています。
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 過去の記事でも、シロアリを取り上げています。また、シロアリに近縁といわれるオオゴキブリも、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
クローン女王の攻撃? ヤマトシロアリ(2009/6/15)
育児には父親も参加、オオゴキブリ(2007/6/15)
シロアリとアリとは、どう違う?(2007/6/11)

2016年7月 7日

ハナショウブ

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ハナショウブ  画像
和名:ハナショウブ
学名:Iris ensata
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東京 港区【2016.06.07】


六本木の福猫

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ノネコ  画像
和名:ノネコ
学名:Felis catus
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東京 港区【2016.06.01】<


2016年7月 6日

赤坂の福猫

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ノネコ  画像
和名:ノネコ
学名:Felis catus
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東京 港区【2016.05.31】<


2016年7月 5日

カワラバト

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カワラバト  画像
和名:カワラバト(ドバト)
学名:Columba livia
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東京 港区【2016.06.03】
図鑑↓↓↓↓↓には、カワラバト掲載されています。
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2016年7月 4日

カラーとアルムとオランダカイウ

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 先週のこのブログで、オランダカイウについて、取り上げましたね(カラーの本名は、オランダカイウ?(2016/6/27))。オランダカイウは、通称カラーと呼ばれる植物だ、という話をしました。じつは、オランダカイウ属の呼び名には、複雑な事情があります。
 オランダカイウのカラーCallaという通称は、英語ではなく、ラテン語に由来します。けれども、英語でも、オランダカイウ属の植物を、CallaやCalla lilyと呼ぶことがあります。
 紛らわしいことに、本来のCallaであるヒメカイウも、英語でCallaと呼ばれることがあります。ですから、英語の文章で、Callaが出てきた場合には、オランダカイウ属なのか、ヒメカイウ属なのか、確認する必要があります。
 オランダカイウ属は、英語では、arum lilyと呼ばれることも多いです。キバナカイウはgolden arum、モモイロカイウはpink arumなどと呼ばれます。いっぽう、ヒメカイウも、英語では、bog arumなどと呼ばれることが多いです。
 このarumとは、何のことでしょうか? この言葉も、元はラテン語です。サトイモ科の植物の中に、アルムArumと呼ばれるものがあるのですね。サトイモ科の中に、オランダカイウ属でもヒメカイウ属でもない、アルム属というグループがあります。
 アルム属の花も、オランダカイウ属やヒメカイウ属の花と、よく似ています。アルム属の中にも、園芸用に栽培される種があります。このために、オランダカイウ属やヒメカイウ属と、アルム属とが、混同されたふしがあります。
 オランダカイウ属やヒメカイウ属は、アルム属ではないのに、英語でarumと呼ばれてしまうのですね。これまた紛らわしいことに、英語のarumは、本当のアルムArum属を指すこともあります。英語のarumには、やはり、確認が必要ですね。
 アルム属は、日本に自生しないため、日本語名がありません。英語では、lords-and-ladiesという呼び名もあります。「紳士がたと御婦人がた」という意味ですね。
 サトイモ科の種には、互いに似た花を付ける種が多いです。そのため、オランダカイウ属とヒメカイウ属とアルム属のように、混同されがちなのでしょう。
図鑑↓↓↓↓↓には、サトイモ科の植物が、六種ほど掲載されています。
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 過去の記事でも、サトイモ科の植物を取り上げています。また、紛らわしい名前の種を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
カラーの本名は、オランダカイウ?(2016/6/27)
ヤグルマギクは、アザミの仲間か?(2016/5/16)
ミヤマシキミと、シキミとは、違う? 同じ?(2016/4/18)
サトイモとタロイモとは、同じ? 違う?(2013/2/2)
植物も性転換する? マムシグサ(2007/6/1)
などです。

2016年7月 3日

ツバメ子育て中【2016年】その3

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巣立ち間近 ツバメ  画像
和名:ツバメ
学名:Hirundo rustica
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東京 港区【2016.06.03】
図鑑↓↓↓↓↓には、ツバメ掲載されています。
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2016年7月 2日

江戸の博物学

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 うっとうしい梅雨の季節ですね。今回は、雨でも、室内で楽しめる催しを紹介しましょう。静嘉堂【せいかどう】文庫美術館で開催中の「江戸の博物学」展です。
 江戸時代は、情報の限られた鎖国の時代でした。とはいえ、文化レベルが低かったわけではありません。少ない情報の中で、世界を知ろうと、一生懸命な人たちがいました。その人たちのおかげで、博物学が発達しました。
 博物学とは、現代の植物学・動物学・医学・天文学・地質学などを、すべて一緒にした学問です。当時は、科学が発展途上だったために、まだ、分野がはっきり分かれていなかったのですね。博物学は、未熟ながらも、世界を知るための科学でした。
 博物学の成果は、書籍という形で、世に発表されました。それらの書籍が、現代にまで残っています。おかげで、現代の私たちも、江戸時代の博物学を知ることができます。
 「江戸の博物学」展の会場には、江戸時代の博物学の書籍が、たくさん展示されています。多くの書籍には、絵が付いています。例えば、『大和本草【やまとほんぞう】』、『本草図譜【ほんぞうずふ】』などの植物図鑑には、植物の絵があります。
 会場の書籍を見比べれば、同じ江戸時代でも、時代が下るにつれて、博物学が発達してゆくのが、わかります。前述の『大和本草』と『本草図譜』とを比べると、十八世紀初頭の『大和本草』のほうが、十九世紀半ばの『本草図譜』より、明らかに絵が稚拙です。
 『大和本草』と『本草図譜』との間には、百年以上の時間差があります。この間、百年以上にわたって、博物学の積み重ねがあったということです。『本草図譜』くらいになると、現代に持ってきても、遜色ないレベルの絵です。美しいです。
 会場で、特に見るべきなのは、『鱗鏡【うろこかがみ】』という書籍です。これは、江戸時代の魚類図鑑です。多くの魚、イカ、タコ、エビ、カニなど、水中に棲む生物が描かれています。本書が一般公開されるのは、これが初めてだそうです。
 『鱗鏡』は、きっと、大切に秘蔵されてきたのでしょうね。保存状態がよく、彩色が鮮やかです。江戸時代の博物学の精華を、楽しむことができます。

図鑑↓↓↓↓↓には、江戸の博物学の書籍にも載っている、日本の動植物が掲載されています。
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 「江戸の博物学」展に関する情報は、以下のページにあります。
江戸の博物学~もっと知りたい!自然の不思議~(静嘉堂文庫美術館の公式サイト内ページ)

2016年7月 1日

盗人ウミウシがいる?

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 ウミウシは、貝殻を持たない巻貝の仲間です。海の中では、平凡に見られる生き物です。けれども、彼らは、分類さえ、定まっていないものが、珍しくありません。
 ウミウシは、研究途上の生き物なのですね。言い換えれば、今後の研究のやりがいがあります(笑) ウミウシには、近年になって、急速に、生態などが明らかにされた種が、少なくありません。中には、驚くべき生態の種もいます。
 以前、このブログで、カイメンの毒を体にためるウミウシや、クラゲの刺胞【しほう】を流用するウミウシを、取り上げましたね(他人の武器は、自分の武器? ウミウシ(2014/8/11))。今回も、これらに似た例を、紹介しましょう。
 ウミウシの中の、嚢舌目【のうぜつもく】というグループは、海藻を食べる種が、多く属します。それらの種のうち、いくつかは、海藻から取り込んだ葉緑体を、消化してしまわないで、流用することが知られています。
 つまり、彼らは、海藻から葉緑体を盗みとって、それを使って、光合成をします(!) ウミウシは動物なのに、まるで、植物のようなことをするのですね。彼らは、光合成で栄養を作れるために、何カ月も、餌を食べずに生きることができます。
 有名なのは、嚢舌目の中のゴクラクミドリガイ属の種と、オオアリモウミウシ属の種です。ゴクラクミドリガイ属の種では、クロミドリガイや、ラテン語の学名をElysia chlorotica【エリシア・クロロティカ】という種などが、葉緑体で光合成をします。
 クロミドリガイは、日本の相模湾以南の海で見られます。Elysia chloroticaのほうは、北米の東海岸沿いに分布します。日本近海にいないため、日本語の種名が付いていません。
 オオアリモウミウシ属では、テングモウミウシという種が、盗んだ葉緑体で光合成をすると知られます。テングモウミウシは、日本の南西諸島や東南アジアなど、暖かい海に分布します。背中に、ふさふさした突起があり、そこに、葉緑体を集めるようです。
 このような「盗葉緑体」の仕組みについては、わかっていないことが多いです。ウミウシの仲間には、他の生物から何かを盗む、特別な仕組みがあるのかも知れません。
図鑑↓↓↓↓↓には、日本近海に分布するウミウシが、四種ほど掲載されています。
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 過去の記事でも、ウミウシの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
新種のミノウミウシ、発見される(2015/8/14)
他人の武器は、自分の武器? ウミウシ(2014/8/11)
ゾウクラゲは、クラゲじゃない?(2013/1/7)
ウミウシは、海のナメクジか?(2011/1/14)
ウミウシは何の仲間?(2008/12/29)
などです。