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2016年7月25日

ゼンテイカ? ニッコウキスゲ? 正しい種名とは

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 山登りをされる方なら、ニッコウキスゲという植物の名を、聞いたことがあるでしょう。日光の霧降高原や、長野県の霧ケ峰などに、群落があることで、知られます。春から夏にかけて、ユリに似た黄色い花を咲かせます。高原に咲きそろう様子は、壮観です。
 観光名物になるほど、有名な植物ですのに、植物図鑑で「ニッコウキスゲ」を調べようとすると、載っていないことがあります。それには、理由があります。
 「ニッコウキスゲ」という名は、正式な日本語名(標準和名)ではないとされることが多いのですね。標準和名は、ゼンテイカとされることが多いです。
 ゼンテイカは、漢字では、「禅庭花」と書かれます。けれども、これは当て字だという説があります。「カ」が「花」を指すことは、間違いありません。が、「ゼンテイ」が何を指すのかは、はっきりしません。ゼンテイではなく、セッテイカという別名もあります。
 ここでは、ゼンテイカを標準和名としましょう。ゼンテイカは、日本の北海道から中部地方まで、広く分布します。暑さに弱いために、本州では、高原に自生することが多いです。東北地方や北海道など、涼しい地方では、低地にも見られます。
 ゼンテイカには、別名が多いです。「ニッコウキスゲ」も、その一つです。
 ゼンテイカに別名が多いのは、地域ごとに、変異が見られるためです。例えば、東京都の浅間山【せんげんやま】に自生する個体群は、花期が早いなどの特徴があります。これは、ゼンテイカの変種だとして、ムサシノキスゲという変種名が付いています。
 他に、北海道や本州北部に自生する個体群も、花被片が厚いなどの特徴があります。この個体群には、エゾゼンテイカという名が付いています。
 ニッコウキスゲという名も、もともとは、ゼンテイカのうち、日光付近に自生する個体群に付けられた名でした。日光という、著名な観光地名が入っているために、覚えやすいのでしょう。いつの間にか、ゼンテイカ全体を指す名になってしまいました。
 変異が多いゼンテイカは、分類が難しいです。別名の多さが、ややこしさに拍車をかけています。これについては、また、項を改めて書きましょう。

図鑑↓↓↓↓↓には、ニッコウキスゲ(ゼンテイカ)が掲載されています。
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 過去の記事でも、ゼンテイカと同じワスレグサ属の植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
忘れ草【わすれぐさ】とは、どんな植物?(2010/8/25)

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