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2017年1月30日

「みくり」は、植物の名前?

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 大ヒットしたドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(略称『逃げ恥』)を御存知ですか? あれは、同名の漫画が原作なのですよね。森山みくりという女性が、主人公です。
 「みくり」とは、かわいい響きの名前ですね。この名前は、ミクリという植物に由来します。日本の水辺に自生する草です。ミクリ科(または、ガマ科)ミクリ属の一種です。
 こんなかわいい名前の植物ならば、かわいい花が咲くのでしょうか? 残念ながら、ミクリの花は、きれいとは言いがたいです。見ようによっては、かわいいかも知れませんが、大きさも小さく、目立つ花ではありません。
 そうなったのには、理由があります。ミクリの花は、風媒花【ふうばいか】だからです。風によって、花粉が運ばれる花です。ですから、ミクリの花は、風が花粉を運びやすい形をしています。花が美しいかどうかなんて、風には、関係ありませんね。
 普通に美しい花を咲かせる植物は、多くが、虫媒花【ちゅうばいか】です。チョウやミツバチなどの昆虫によって、花粉を運んでもらいます。虫媒花は、昆虫の目に止まりやすいように、大きく、華やかな花を咲かせるようになりました。
 虫媒花のうちで、たまたま、ヒトの目にも美しく見えるものが、ヒトに好まれます。バラやチューリップなど、多くの園芸植物が、そうです。
 大きく、美しい花を咲かせるには、それだけ、エネルギーを使います。自然界の生活は厳しいですから、どんな植物も、できるだけエネルギーを節約しようとします。風媒花のように、花粉を運ぶのに美しさが関係なければ、美しさを切り捨てます。
 じつは、日本のミクリは、現在、絶滅危惧植物です。昔は、水辺に普通にある草でした。けれども、ヒトにより、水辺の環境が破壊されたために、数が減ってしまいました。
 ミクリに、もっと美しい花が咲けば、ヒトに惜しまれて、絶滅危惧種にはならなかったでしょうか? 美しさゆえに乱獲されて、やはり、絶滅危惧種になったかも知れません。
 地味でも、植物の価値に変わりはありません。日本の水辺を構成する、大切な植物です。ドラマのヒットをきっかけに、植物のミクリにも、目が向けられて欲しいです。
図鑑↓↓↓↓↓には、
が掲載されています。



 過去の記事でも、日本の水辺の植物を取り上げています。また、『逃げ恥』の主人公みくりの兄「ちがや」の名前のもとになった植物も、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。

図鑑↓↓↓↓↓には、

残念ながら、ウミノミの仲間は、載っていません。かわりに、日本近海などに棲む節足動物が、三十種以上掲載されています。



 過去の記事で、海中を漂って暮らす生き物を取り上げています。また、モスアイ構造についても、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
沢瀉は、オモダカではない?(2015/8/17)
いろいろと役立ちます、ガマ(蒲)(2012/8/24)
シカクイ? フトイ? クサイ? 藺【い】の仲間たち(2011/7/8)
ヒシ(菱)は、女神さまの好物?(2010/8/6)
茅の輪【ちのわ】くぐりの「茅」とは、どんな植物?(2007/6/29)




2017年1月27日

海にも、ノミ(蚤)がいる?

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 ノミ(蚤)は、吸血するために、ヒトに憎まれる昆虫ですね。彼らは、ヒト以外に、イヌやネコやネズミなどの哺乳類に付きます。ところが、海の中にも、ウミノミ(海蚤)と呼ばれる生き物がいます。昆虫のノミが、海にも棲むのでしょうか?
 そうではありません。ウミノミは、昆虫のノミとは、まったく違う生き物です。詳しく分類を書けば、節足動物門【せっそくどうぶつもん】軟甲綱【なんこうこう】端脚目【たんきゃくもく】クラゲノミ亜目【あもく】に属するものたちです。
 クラゲノミ亜目という分類名から、ウミノミの仲間は、クラゲノミ類とも呼ばれます。この名のとおり、海の中で、クラゲに付着して生活する種が多いです。クラゲ以外に、サルパ―脊索【せきさく】動物の仲間―など、海中を漂う生物に付く種も、多いです。
 クラゲやサルパに付着して、ウミノミは、昆虫のノミのように、体液を吸うのでしょうか? これについては、わかっていません。ウミノミの仲間は、研究が進んでいないため、生態がわかる種が、少ないのです。何を食べるかさえ、不明な種が多いです。
 クラゲやサルパに付着せず、自由に海中を漂って生活するウミノミもいます。そのような種は、クラゲやサルパに付着する種に比べて、体が透明なことが多いです。
 それには、理由があります。隠れるところのない海中で、敵から逃れるためには、敵から見えにくくなることが有利です。体を透明にすれば、周囲の海水に溶け込んで見えるため、敵に見つかりにくくなります。
 最近の研究で、ウミノミの一部には、より透明に見えるように、特別な構造を持つものがいることが、わかりました。フクロウミノミ科フクロウミノミ属の一種です。
 その種は、脚に、ナノ突起という微小な突起が、びっしりと生えています。この突起は、ヒトの肉眼で見える大きさではありません。ヒトの肉眼で見ると、この突起は、光の反射を弱める働きがあります。つまり、体表の反射を抑えて、より見えにくくしています。
 これは、昆虫のガ(蛾)が持つ「モスアイ構造」と、同じものです。モスアイ構造は、以前、このブログで取り上げましたね(ガ(蛾)は、どうやって暗闇で見る?(2016/6/10))。

図鑑↓↓↓↓↓には、
残念ながら、ウミノミの仲間は、載っていません。かわりに、日本近海などに棲む節足動物が、三十種以上掲載されています。



 過去の記事で、海中を漂って暮らす生き物を取り上げています。また、モスアイ構造についても、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
セミの翅【はね】の秘密(2016/7/22)
ガ(蛾)は、どうやって暗闇で見る?(2016/6/10)
海中の透明で長いもの、な~んだ?(2010/4/1)
海中のイルミネーション? ヒカリボヤ(2007/12/10)/font>
サルパとは、どんな生き物?(2007/5/31)




2017年1月23日

ヤエヤマアオキは、健康食品になるか?

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 ヤエヤマアオキ(八重山青木)という植物の名を、聞いたことがあるでしょうか? 日本の南西諸島や、小笠原諸島に自生する樹木です。南西諸島や小笠原諸島にお住まいの方以外には、馴染みの薄い植物名でしょう。アカネ科ヤエヤマアオキ属の一種です。
 では、ノニという名を聞いたことは? よく果実がジュースにされて、健康食品として売られています。タヒチ、ハワイなど、太平洋諸島の産地のものが多いです。
 じつは、ノニNoniとは、ヤエヤマアオキのハワイ語―英語とは違います―の名前なのです。外国産の健康食品だと思ったら、日本にも生えている植物でした。
 日本の沖縄や小笠原では、ヤエヤマアオキを食用や薬用にした記録は、ないようです。しかし、外国では、ヤエヤマアオキを、食用や薬用にしてきた地域が多いです。
 ヤエヤマアオキは、南アジアから東南アジア、南太平洋にかけて、広く分布しています。インドネシア、インド、タイ、カンボジア、ベトナム、フィリピン、ハワイ、グアム、フィジー、タヒチ、サモアなどの地域です。地域により、呼び名が違います。
 現在は、宣伝のために、ノニというハワイ語の呼び名が、各地に普及しています。とはいえ、現在でも、各地の言語での呼び名があります。ヤエヤマアオキの原産地は、ハワイやタヒチではなく、インドネシアのモルッカ諸島(マルク諸島)だとされています。
 インドやインドネシアでは、ヤエヤマアオキが、古くから薬用にされてきました。この二国では、ヤエヤマアオキの樹皮や根を、布を染める染料にもしました。タヒチ、フィジー、サモアなどの太平洋諸島では、ヤエヤマアオキの果実が、食用にされました。
 けれども、ヤエヤマアオキの薬効については、医学的な証拠はありません。宣伝では、あらゆることに効くように言われますが、それは、鵜呑みにできません。
 このブログで、何回も書いていますとおり、「これさえ食べて(飲んで)いれば、どんな病気にもかからない」万能の健康食品は、存在しません。場合によっては、健康食品やサプリメントのために、体調を崩すことさえ、あります。ことに、持病がある方は、健康食品やサプリを摂取する前に、医師に相談したほうがいいです。
図鑑↓↓↓↓↓には、
ヤエヤマアオキと同じアカネ科の植物が、六種ほどが掲載されています。



 過去の記事でも、健康食品やサプリメントに利用される植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ワサビノキは、スーパー健康食品か?(2016/10/31)
アサイーの正体とは?(2016/2/8)
キクイモは、菊の花咲くイモ?(2015/2/13)
ローズヒップは、バラの果実?(2015/2/6)
クコ(枸杞)は、不老長寿の薬になる?(2013/2/15)




2017年1月20日

地下に棲むゲンゴロウがいる?

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 昆虫に詳しくない方でも、ゲンゴロウ(源五郎)という昆虫の名は、おそらく、聞いたことがあるでしょう。有名な水生昆虫の仲間ですね。
 甲虫目【こうちゅうもく】の昆虫のうち、ゲンゴロウ科、コツブゲンゴロウ科、ムカシゲンゴロウ科などに属するものを、ゲンゴロウと総称します。ゲンゴロウ科のナミゲンゴロウという種を、単にゲンゴロウと呼ぶこともあります。
 ゲンゴロウの仲間は、池、渓流、水田などの淡水域に棲みます。昔の日本では、水田が多かったために、ナミゲンゴロウなど、とても平凡な昆虫でした。子供たちの良い遊び相手でした。現在は、絶滅危惧種とされるほど、減ってしまいました。
 世界的に見ても、ゲンゴロウの仲間は、平凡な水生昆虫です。けれども、中には、とても珍しい種もいます。例えば、地下水に棲むゲンゴロウがいます。
 日本に分布するものでは、ムカシゲンゴロウ科に属する数種と、ゲンゴロウ科ケシゲンゴロウ亜科メクラゲンゴロウ属の数種、ゲンゴロウ科ケシゲンゴロウ亜科メクラケシゲンゴロウ属の一種などが、知られています。
 ムカシゲンゴロウ科は、日本にしか、分布が確認されていません。科自体が、世界的に、珍しいです。一生を地下水の中で過ごすグループです。
 メクラゲンゴロウ属や、メクラケシゲンゴロウ属も、日本でしか、分布が確認されていません。地下水の中で暮らすために、眼が退化しています。かわりに、体毛が発達しています。体毛で水の流れを感じて、周囲の様子を知るようです。
 地下水で暮らすゲンゴロウ類は、ほとんど、生態が知られません。観察が難しいためです。彼らの体が小さい―たいていは、2mm以下―ことも、難しさに拍車をかけています。そもそも、地下水の中の昆虫なんて、どうやって発見されたのでしょうか?
 昔、水道が発達する前には、井戸が使われていました。井戸水は、地下水とつながっているため、井戸から発見されたのです。現在の日本では、ほとんど、井戸が使われません。このために、地下水のゲンゴロウ類を発見するのが、さらに難しくなっています。
図鑑↓↓↓↓↓には、
ゲンゴロウ(ナミゲンゴロウ)が掲載されています。



 過去の記事でも、ゲンゴロウなどの水生昆虫を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ガ(蛾)? いえ、トビケラです(2015/6/1)
温泉に入る昆虫がいる?(2012/6/25)
肉食の背泳選手? マツモムシ(2010/5/31)
泳ぎが苦手な水生昆虫? ガムシ(2009/9/7)
昆虫一のアクララング王者? ゲンゴロウ(2009/3/27)




2017年1月16日

ウンシュウミカンの起源が判明?

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 日本の冬の果物といえば、ミカン(蜜柑)ですね。普通にミカンと呼ばれるのは、生物学的には、ウンシュウミカン(温州蜜柑)という種です。ウンシュウとは、中国の温州という地名に由来します。ところが、ウンシュウミカンは、中国原産ではありません。
 それなら、なぜ、温州の名が付いたかといえば、温州が、柑橘【かんきつ】類の名産地だったからです。最初は、「名産地温州の蜜柑だよ」という、宣伝目的だったのでしょう。
 ウンシュウミカンは、中国から伝わったミカンをもとに、日本で生まれた種ではないかと考えられていました。二〇一六年に、それを裏付ける研究結果が、公表されました。
 その研究結果によれば、ウンシュウミカンの母親(種子を実らせた親)は、キシュウミカン(紀州蜜柑)です。父親(花粉を授粉させた親)は、クネンボ(九年母)です。
 キシュウミカンもクネンボも、ウンシュウミカンと同じ、ミカン科ミカン属の一種です。どちらも、食用になります。キシュウミカンは、ウンシュウミカンが一般的になる前、江戸時代のミカンの主力でした。江戸時代にミカンと言えば、キシュウミカンを指しました。
 クネンボは、キシュウミカンが普及するより、さらに前に、主に食用にされていた柑橘類です。果実の大きさでは、ウンシュウミカンより大きいくらいです。ただし、味は、キシュウミカンやウンシュウミカンのほうが、ずっと美味しいです。
 キシュウミカンは、中国から伝わりました。果実が小さく、房ごとに種子がありますが、美味しいミカンです。日本の紀州で大量に栽培されたため、この名が付きました。
 クネンボは、東南アジア原産だと考えられています。おそらく戦国時代に、日本に来ました。それまで日本にあった柑橘類に比べて、果実が大きいために、そのまま生食できる柑橘類として、普及しました。味も、当時としては、美味しいほうでした。
 ウンシュウミカンは、クネンボから果実の大きさを、キシュウミカンから美味しさを受け継ぎました。両親の「いいとこ取り」をしたわけです。このために、明治時代の半ば以降、ミカンの主力となりました。日本の主要な生食用柑橘類の座は、クネンボ→キシュウミカン→ウンシュウミカンと、移り変わってきました。
図鑑↓↓↓↓↓には、
残念ながら、ウンシュウミカンは、載っていません。かわりに、日本にある柑橘類(ミカン科ミカン属の植物)が、三種ほどが掲載されています。



 過去の記事でも、柑橘【かんきつ】類(ミカン科で、食用になる植物)を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ベルガモットは、ミカン科か? シソ科か?(2016/7/11)
ミカンとオレンジとは、違う? 同じ?(2014/2/14)
ミカン? いえ、カラタチです(2009/2/13)
お釈迦さまも食べた? レモン(2006/8/21)
代々の実が付くおめでたい果実、ダイダイ(2005/12/31)




2017年1月13日

食べられる深海魚? ハダカイワシ

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 深海生物といえば、ヒトの手の届かない所で、ひっそり生きている印象が強いですね。
 ところが、実際には、日本人は、深海生物とわりと親しんでいます。なぜなら、食用にされている深海生物がいるからです。アンコウ、タチウオ、キンメダイなどは、食用魚として、知られますね。これらは、みな深海魚です。
 魚類以外でも、ホタルイカ、サクラエビ、ズワイガニなどの深海生物が、食用にされています。深海生物の研究にも、これほど恵まれた国は、少ないだろうと思います。
 深海生物を、もっと利用しようという動きも、出ています。例えば、現在、食べられていない深海魚の中に、食用になるものがあるのでは、といわれます。
 未利用の深海魚のうち、ハダカイワシの仲間は、食用として有望視されています。ハダカイワシの仲間は、とても数が多いと考えられるからです。
 イワシと名が付いても、ハダカイワシは、イワシとは遠縁です。まるで違うグループです。ハダカイワシ目【もく】ハダカイワシ科に属する種を、ハダカイワシと総称します。
 ややこしいことに、ハダカイワシ科の中に、ハダカイワシという種名の種がいます。この種名ハダカイワシを含め、ハダカイワシ科には、二百種以上が含まれます。
 ハダカイワシ科の種は、以前から、食用にされることがありました。ただし、その利用は、ごく限られた地域にとどまりました。安定して漁獲されないからです。
 最近、一般に売られ始めたハダカイワシ科の種もあります。センハダカという一種が、そうです。駿河湾に分布するハダカイワシです。ハダカイワシ科ハダカイワシ属に属します。駿河湾のサクラエビ漁で、以前から、混獲【こんかく】されていました。
 混獲されても、市場には、出されません。漁師さんたちが、自分たちで食べるだけでした。それはもったいないと、一般に売られるようになりました。
 ハダカイワシ科には、脂質が多過ぎて、食用に適さない種もあります。幸いなことに、センハダカには、そういうことがないとわかりました。駿河湾の新しい名産品として、定着すればいいなと思います。
図鑑↓↓↓↓↓には、
残念ながら、ハダカイワシの仲間は、載っていません。かわりに、日本近海や淡水にすむ魚が、五十種以上が掲載されています。



 過去の記事でも、深海生物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ヌタウナギは、スーパー繊維の持ち主?(2016/4/8)
メヒカリ(目光)の正式名称は?(2016/3/4)
アカマンボウは、マンボウの仲間か?(2015/7/31)
三種が一種に? ダンゴウオ科の魚たち(2015/5/18)
巨大な深海魚とは?(2013/7/15)




2017年1月 9日

カラスムギとエンバクとは、違う? 同じ?

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 先週、このブログで、「カラス」と名が付く植物を取り上げましたね。今週も、その続きです。カラスムギ(烏麦)の仲間を、紹介しましょう。
 カラスムギは、日本全国に分布する草です。普通は、雑草扱いです。けれども、カラスムギは、食べられます。穀物の一種です。イネやムギと同じ、イネ科に属します。
 日本では、カラスムギを食べる文化は、発達しませんでした。ヨーロッパでは、何千年も前から、カラスムギを食べる文化がありました。野生だったカラスムギが、ヨーロッパで栽培されるようになり、やがて、エンバク(燕麦)という栽培種が生まれました。
 オートミールという食べ物を、聞いたことがありませんか? ヨーロッパ風の朝食に、よく登場します。あの「オート」とは、英語のoatで、エンバクを指します。
 エンバクは、カラスムギとは別種とされています。が、両者ともに、カラスムギと呼ばれることがあります。紛らわしいですね。
 エンバク以外にも、カラスムギの近縁種で、ヒトに栽培されたことから、生まれた種があります。アカエンバク、アビシニアエンバク、ハダカエンバクなどです。どれも、カラスムギと同じく、イネ科カラスムギ属の種です。起源は、それぞれ、違うようです。
 アカエンバクは、地中海沿岸か、西アジアが原産だと考えられています。現在も、地中海沿岸や、西アジアで、少量が栽培されます。製粉して、パンの原料にされます。
 アビシニアエンバクは、アフリカの北東部、エチオピアで栽培されます。ラテン語の学名をAvena barbataという野生種から、エチオピアで作られたようです。Avena barbataも、もちろん、カラスムギ属の種です。この種には、日本語名がありません。
 ハダカエンバクは、中国北西部か、モンゴルが原産地だと考えられています。現在でも、その地域で栽培されています。モンゴルでは、ハダカエンバクで麺【めん】が作られます。かつては、ヨーロッパでも、ハダカエンバクが、広く栽培されていました。
 カラスムギ属の栽培種を、現在、主食にしている地域は、世界的に見ても、おそらく、ありません。主食を補助する食品、くらいの扱いです。
図鑑↓↓↓↓↓には、

残念ながら、カラスムギも、エンバクも、載っていません。かわりに、同じイネ科の植物が、三十種以上が掲載されています。



 過去の記事でも、穀物になる植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
雑草が穀物になる? メヒシバ(2015/6/29)

ジュズダマは、子供の遊び相手?(2012/11/30)
アワ(粟)の祖先は、エノコログサ?(2012/9/21)
ただの雑草じゃない? スズメノヒエ(2011/12/2)
神話に彩られたヒエ(稗)の起源(2011/9/16)




2017年1月 8日

シロハラ

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シロハラ  画像
和名:シロハラ
学名:Turdus pallidus
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東京 品川区【2016.12.30】
図鑑↓↓↓↓↓には、
シロハラなどが掲載されています。





2017年1月 7日

シロハラ

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シロハラ  画像
和名:シロハラ
学名:Turdus pallidus
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東京 品川区【2016.12.30】
図鑑↓↓↓↓↓には、
シロハラなどが掲載されています。




2017年1月 6日

甲殻類【こうかくるい】最強生物とは?

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 エビ、カニ、ヤドカリの仲間を、まとめて甲殻類と呼びますね。日本人には、食用に馴染み深いグループです。イセエビ、ズワイガニ、タラバガニなどが、有名な種ですね。これらの種は、みな、体の外側が、固い殻に覆われています。だから、「甲殻」類です。
 現生の甲殻類の中で、体の大きさが最大になるのは、タカアシガニです。ところが、二〇一六年に、タカアシガニよりも「強い」甲殻類がいると、話題になりました。
 それは、ヤシガニです。陸上で暮らす甲殻類です。幼生の時と、産卵する時以外には、海に入りません。太平洋とインド洋の熱帯・亜熱帯の沿岸地域に分布します。
 ヤシガニが、タカアシガニより「強い」とは、どういうことでしょうか? ヤシガニは、はさみではさむ力が、尋常でなく強いのです。自分の体重の、約九十倍もの力ではさめるとわかりました。ですから、体の大きいヤシガニほど、とんでもなく強くなります。
 これまでに見つかった、最大のヤシガニは、体重が4kgほどもあります。この大きさのヤシガニは、計算上、337kg・f【キログラム・フォース】もの力を持つことになります。この力は、ライオンが顎で噛む力と、ほぼ同じです。恐ろしい強さですね。
 タカアシガニのはさみは、大きくても、ヤシガニほどの力はありません。このために、ヤシガニが、「甲殻類最強」の称号を得ました。
 ヤシガニは、「甲殻類最強」であって、「カニ類最強」ではありません。なぜかといえば、ヤシガニは、その種名に反して、カニ類ではないからです。ヤドカリの仲間です。
 成長したヤシガニは、貝の殻には入りません。体が大き過ぎるからです。けれども、海底で暮らす幼生のうちは、他のヤドカリと同じように、貝殻を背負います。上陸してからも、若く、体が小さいうちには、貝殻を背負うことがあります。
 ヤシガニのように、大きくなり過ぎて、殻に入れないヤドカリの仲間は、他にもいます。タラバガニがそうです。ヤシガニと、タラバガニとは、脚の数などが、共通します。
 外から見る範囲では、タラバガニも、ヤシガニも、脚の数が、はさみを含めて八本しかありません。ズワイガニなど、真のカニには、十本の脚があります。
図鑑↓↓↓↓↓には、
残念ながら、ヤシガニは載っていません。かわりに、日本近海や淡水に棲む甲殻類が、二十種以上が掲載されています。



 過去の記事でも、ヤドカリや、カニの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
シャコとアナジャコとは、違う? 同じ?(2013/4/15)
ヤドカリとイソギンチャクとは、仲良し?(2012/3/19)
タカアシガニは、世界最大のカニ?(2009/1/30)
カニでないカニがいる?(2006/12/24)
何匹いるかな?(ヤドカリの画像)(2005/11/15)




2017年1月 5日

ドバト(カワラバト)

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ドバト(カワラバト)  画像
和名:ドバト(カワラバト)
学名:Columba livia
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東京 品川区【2016.12.30】
図鑑↓↓↓↓↓には、
カラスバト、シラコバトが掲載されています。





2017年1月 4日

シロハラ

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シロハラ  画像
和名:シロハラ
学名:Turdus pallidus
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東京 品川区【2016.12.30】
図鑑↓↓↓↓↓には、
シロハラなどが掲載されています。




2017年1月 3日

シロハラ

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シロハラ  画像
和名:シロハラ
学名:Turdus pallidus
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東京 品川区【2016.12.30】
図鑑↓↓↓↓↓には、
シロハラなどが掲載されています。





2017年1月 2日

カラスザンショウは、カラスの好物?

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 植物の中には、「カラス○○」という種名のものが、多くあります。カラスウリ(烏瓜)、カラスノゴマ(烏の胡麻)、カラスノエンドウ(烏野豌豆)などです。これらの種名には、「カラスの役くらいにしか立たない」という意味が含まれるものが、多いようです。
 例えば、カラスウリは、ウリ科の種ですが、その果実は、ヒトの食用にはなりません。カラスノゴマは、ゴマとはまるで遠縁の種です。ゴマがゴマ科なのに対して、カラスノゴマはアオイ科です。果実、または種子が、ゴマに似るだけで、食用にはなりません。
 カラスノエンドウは、ヤハズエンドウの別名です。食用のエンドウと同じマメ科です。この種は、現在では、食用にされていません。しかし、昔、西アジアで農耕が始まった頃には、食用に栽培されていたといいます。その後、利用が途絶えました。
 現在でも、ヤハズエンドウは、若い果実や、熟した種子(いわゆる豆の部分)を食べることができます。でも、少なくとも日本国内では、普通は、ただの雑草扱いですね。なぜ、食用にされるのが途絶えてしまったのかは、わかっていません。
 このように見ると、「カラス○○」という種名の植物は、どれも、ほとんどヒトの役に立たないように感じられますね。けれども、中には、ヒトの役に立つ種もあります。
 その一種が、カラスザンショウ(烏山椒)です。食用のサンショウ(山椒)に近縁な種です。サンショウと同じミカン科サンショウ属に属します(分類には、異説があります)。
 カラスザンショウは、サンショウとは違って、果実が香味料(スパイス)にはなりません。かわりに、果実や葉が、民間薬として利用されます。サンショウと同じく、枝が、すりこぎにされることもあります。ちなみに、サンショウの果実も、漢方薬にされます。
 カラスザンショウは、蜜源植物として利用されることもあります。ミツバチが、カラスザンショウの花から蜜を集めると、巣にたまる蜂蜜が、独特の風味を持つからです。
 これだけいろいろ利用できるのに、やや軽蔑的な「カラス」の名が付いたのは、なぜでしょうか? 一説では、カラスザンショウの果実を、カラスが好んで食べるからといいます。しかし、本当にそうなのかどうかは、確認されていません。
図鑑↓↓↓↓↓には、
カラスザンショウ、カラスウリ、カラスノゴマなどが掲載されています。



 過去の記事でも、種名に「カラス」が付く植物を取り上げています。また、サンショウの仲間も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
サンショウの画像(2015/6/11)
ヤハズエンドウは、食べられる?(2015/3/27)
古代の「はじかみ」の正体は?(2012/6/29)
ガを誘惑する? カラスウリ(烏瓜)(2009/8/31)
ハンゲとハンゲショウの関係(2006/7/1)




2017年1月 1日

クロサギ

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クロサギ  画像
和名:クロサギ
学名:Egretta sacra
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沖縄 宜野湾【2010】