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2017年1月 9日

カラスムギとエンバクとは、違う? 同じ?

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 先週、このブログで、「カラス」と名が付く植物を取り上げましたね。今週も、その続きです。カラスムギ(烏麦)の仲間を、紹介しましょう。
 カラスムギは、日本全国に分布する草です。普通は、雑草扱いです。けれども、カラスムギは、食べられます。穀物の一種です。イネやムギと同じ、イネ科に属します。
 日本では、カラスムギを食べる文化は、発達しませんでした。ヨーロッパでは、何千年も前から、カラスムギを食べる文化がありました。野生だったカラスムギが、ヨーロッパで栽培されるようになり、やがて、エンバク(燕麦)という栽培種が生まれました。
 オートミールという食べ物を、聞いたことがありませんか? ヨーロッパ風の朝食に、よく登場します。あの「オート」とは、英語のoatで、エンバクを指します。
 エンバクは、カラスムギとは別種とされています。が、両者ともに、カラスムギと呼ばれることがあります。紛らわしいですね。
 エンバク以外にも、カラスムギの近縁種で、ヒトに栽培されたことから、生まれた種があります。アカエンバク、アビシニアエンバク、ハダカエンバクなどです。どれも、カラスムギと同じく、イネ科カラスムギ属の種です。起源は、それぞれ、違うようです。
 アカエンバクは、地中海沿岸か、西アジアが原産だと考えられています。現在も、地中海沿岸や、西アジアで、少量が栽培されます。製粉して、パンの原料にされます。
 アビシニアエンバクは、アフリカの北東部、エチオピアで栽培されます。ラテン語の学名をAvena barbataという野生種から、エチオピアで作られたようです。Avena barbataも、もちろん、カラスムギ属の種です。この種には、日本語名がありません。
 ハダカエンバクは、中国北西部か、モンゴルが原産地だと考えられています。現在でも、その地域で栽培されています。モンゴルでは、ハダカエンバクで麺【めん】が作られます。かつては、ヨーロッパでも、ハダカエンバクが、広く栽培されていました。
 カラスムギ属の栽培種を、現在、主食にしている地域は、世界的に見ても、おそらく、ありません。主食を補助する食品、くらいの扱いです。
図鑑↓↓↓↓↓には、

残念ながら、カラスムギも、エンバクも、載っていません。かわりに、同じイネ科の植物が、三十種以上が掲載されています。



 過去の記事でも、穀物になる植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
雑草が穀物になる? メヒシバ(2015/6/29)

ジュズダマは、子供の遊び相手?(2012/11/30)
アワ(粟)の祖先は、エノコログサ?(2012/9/21)
ただの雑草じゃない? スズメノヒエ(2011/12/2)
神話に彩られたヒエ(稗)の起源(2011/9/16)




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