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2017年1月16日

ウンシュウミカンの起源が判明?

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 日本の冬の果物といえば、ミカン(蜜柑)ですね。普通にミカンと呼ばれるのは、生物学的には、ウンシュウミカン(温州蜜柑)という種です。ウンシュウとは、中国の温州という地名に由来します。ところが、ウンシュウミカンは、中国原産ではありません。
 それなら、なぜ、温州の名が付いたかといえば、温州が、柑橘【かんきつ】類の名産地だったからです。最初は、「名産地温州の蜜柑だよ」という、宣伝目的だったのでしょう。
 ウンシュウミカンは、中国から伝わったミカンをもとに、日本で生まれた種ではないかと考えられていました。二〇一六年に、それを裏付ける研究結果が、公表されました。
 その研究結果によれば、ウンシュウミカンの母親(種子を実らせた親)は、キシュウミカン(紀州蜜柑)です。父親(花粉を授粉させた親)は、クネンボ(九年母)です。
 キシュウミカンもクネンボも、ウンシュウミカンと同じ、ミカン科ミカン属の一種です。どちらも、食用になります。キシュウミカンは、ウンシュウミカンが一般的になる前、江戸時代のミカンの主力でした。江戸時代にミカンと言えば、キシュウミカンを指しました。
 クネンボは、キシュウミカンが普及するより、さらに前に、主に食用にされていた柑橘類です。果実の大きさでは、ウンシュウミカンより大きいくらいです。ただし、味は、キシュウミカンやウンシュウミカンのほうが、ずっと美味しいです。
 キシュウミカンは、中国から伝わりました。果実が小さく、房ごとに種子がありますが、美味しいミカンです。日本の紀州で大量に栽培されたため、この名が付きました。
 クネンボは、東南アジア原産だと考えられています。おそらく戦国時代に、日本に来ました。それまで日本にあった柑橘類に比べて、果実が大きいために、そのまま生食できる柑橘類として、普及しました。味も、当時としては、美味しいほうでした。
 ウンシュウミカンは、クネンボから果実の大きさを、キシュウミカンから美味しさを受け継ぎました。両親の「いいとこ取り」をしたわけです。このために、明治時代の半ば以降、ミカンの主力となりました。日本の主要な生食用柑橘類の座は、クネンボ→キシュウミカン→ウンシュウミカンと、移り変わってきました。
図鑑↓↓↓↓↓には、
残念ながら、ウンシュウミカンは、載っていません。かわりに、日本にある柑橘類(ミカン科ミカン属の植物)が、三種ほどが掲載されています。



 過去の記事でも、柑橘【かんきつ】類(ミカン科で、食用になる植物)を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ベルガモットは、ミカン科か? シソ科か?(2016/7/11)
ミカンとオレンジとは、違う? 同じ?(2014/2/14)
ミカン? いえ、カラタチです(2009/2/13)
お釈迦さまも食べた? レモン(2006/8/21)
代々の実が付くおめでたい果実、ダイダイ(2005/12/31)




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