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2017年1月27日

海にも、ノミ(蚤)がいる?

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 ノミ(蚤)は、吸血するために、ヒトに憎まれる昆虫ですね。彼らは、ヒト以外に、イヌやネコやネズミなどの哺乳類に付きます。ところが、海の中にも、ウミノミ(海蚤)と呼ばれる生き物がいます。昆虫のノミが、海にも棲むのでしょうか?
 そうではありません。ウミノミは、昆虫のノミとは、まったく違う生き物です。詳しく分類を書けば、節足動物門【せっそくどうぶつもん】軟甲綱【なんこうこう】端脚目【たんきゃくもく】クラゲノミ亜目【あもく】に属するものたちです。
 クラゲノミ亜目という分類名から、ウミノミの仲間は、クラゲノミ類とも呼ばれます。この名のとおり、海の中で、クラゲに付着して生活する種が多いです。クラゲ以外に、サルパ―脊索【せきさく】動物の仲間―など、海中を漂う生物に付く種も、多いです。
 クラゲやサルパに付着して、ウミノミは、昆虫のノミのように、体液を吸うのでしょうか? これについては、わかっていません。ウミノミの仲間は、研究が進んでいないため、生態がわかる種が、少ないのです。何を食べるかさえ、不明な種が多いです。
 クラゲやサルパに付着せず、自由に海中を漂って生活するウミノミもいます。そのような種は、クラゲやサルパに付着する種に比べて、体が透明なことが多いです。
 それには、理由があります。隠れるところのない海中で、敵から逃れるためには、敵から見えにくくなることが有利です。体を透明にすれば、周囲の海水に溶け込んで見えるため、敵に見つかりにくくなります。
 最近の研究で、ウミノミの一部には、より透明に見えるように、特別な構造を持つものがいることが、わかりました。フクロウミノミ科フクロウミノミ属の一種です。
 その種は、脚に、ナノ突起という微小な突起が、びっしりと生えています。この突起は、ヒトの肉眼で見える大きさではありません。ヒトの肉眼で見ると、この突起は、光の反射を弱める働きがあります。つまり、体表の反射を抑えて、より見えにくくしています。
 これは、昆虫のガ(蛾)が持つ「モスアイ構造」と、同じものです。モスアイ構造は、以前、このブログで取り上げましたね(ガ(蛾)は、どうやって暗闇で見る?(2016/6/10))。

図鑑↓↓↓↓↓には、
残念ながら、ウミノミの仲間は、載っていません。かわりに、日本近海などに棲む節足動物が、三十種以上掲載されています。



 過去の記事で、海中を漂って暮らす生き物を取り上げています。また、モスアイ構造についても、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
セミの翅【はね】の秘密(2016/7/22)
ガ(蛾)は、どうやって暗闇で見る?(2016/6/10)
海中の透明で長いもの、な~んだ?(2010/4/1)
海中のイルミネーション? ヒカリボヤ(2007/12/10)/font>
サルパとは、どんな生き物?(2007/5/31)




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