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2017年3月31日

尿でコミュニケーション? 魚の秘密

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 動物の中には、糞や尿でコミュニケーションするものがいます。有名なところでは、イヌ(犬)がそうですね。イヌが、電信柱などに尿をかけて歩くのは、皆さん、御存知でしょう。あれは、他のイヌに、自分の存在(なわばり)を知らせるためですね。
 イヌ以外にも、尿や糞をコミュニケーションに使う動物は、たくさん知られます。それらは、みな、陸生の動物でした。その理由は、少し考えれば、わかりますね。水中では、尿や糞はすぐに拡散してしまって、場所のしるしに使えません。
 ところが、このほど、水中生物の一種が、尿をコミュニケーションに使うことが、判明しました。魚の一種です。日本に分布しないため、日本語名(標準和名)がありません。ラテン語の学名で、Neolamprologus pulcherといいます。
 種名が長いので、以下では、N. pulcherと略しますね。N. pulcherは、スズキ目【もく】カワスズメ科ネオランプロログス属に属します。野生では、東アフリカのタンガニーカ湖だけに分布します。姿が美しいため、観賞魚として、世界中で飼われます。
 カワスズメ科の魚は、一般的に、シクリッドと呼ばれます。世界的に、観賞魚として、人気が高いグループです。日本でも、たくさん飼われています。飼育技術が確立しているために、実験動物としても、使われることがあります。
 N. pulcherの実験も、飼育下で行なわれました。二匹の魚を、仕切りのできる水槽に入れて、どちらの個体がどれだけの尿をしたか、調べました。仕切りには、不透明な物と、透明な物とがあります。これによって、相手の魚を見せるかどうか、操作できます。
 さらに、仕切りには、穴が開いている物と、穴が開いていない物とを用意しました。穴が開いていれば、水の循環がありますね。尿でコミュニケーションするなら、どちらか片方の魚が尿をした場合、もう片方の魚に、何らかの反応があるはずです。
 細かい経過を飛ばして、結論を書きましょう。体が大きい個体ほど、多量の尿をすることがわかりました。自分の優位性を示すためだと考えられます。N. pulcherは、明らかに、相手の尿に反応して、自分の尿の量を調整しています。
図鑑↓↓↓↓↓には、
残念ながら、カワスズメ科の魚は載っていません。かわりに、日本に分布する魚類が、五十種以上が載っています。
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 過去の記事でも、観賞魚として飼育される魚を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
鳥か魚か哺乳類か? ネズッポ科のものたち(2015/10/9)
害魚が益魚に? うろこの秘密(2010/3/8)
琵琶湖で発見された「エンツイ」とは、どんな魚?(2007/11/8)
ワニに見えてもワニじゃない、ガーパイク(2006/9/16)
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